あなたの心の大ヒット:すやまたくじです。

アニメや漫画をより楽しむための考察や解説をお送りしています。

そんな今回のテーマは2021年アニメ、大成功した作品編ー!

ヒットの法則に迫る。

前回やった秋アニメ編が思った以上に好評だったので、今回はそれ以外のクールで、売上やSNSで大成功した続編を除く、新作アニメ7作品のヒットの理由をまとめて考察していきたいと思います。

なお、東京リベンジャーズや呪術廻戦など、原作漫画もバカ売れした作品は、マンガ編で分析するので、今回は除外します。

動画解説:【2021年アニメ大ヒットの法則】ウマ娘・ヴィヴィ・たんもしなど7作品(約13分)

かげきしょうじょ!!

秋アニメの考察は行ったので、夏から順に振り返っていきましょう。

夏アニメで沸かせた作品といえば、やっぱりかげきしょうじょ!!

宝塚歌劇団をモデルとする紅華歌劇団を舞台に、未来のスターを目指す少女たちの青春群像劇。

女性向け漫画が原作ということで、この絵柄で0話切りする人が多く、序盤はそこまで話題になってませんでしたが、話数が進むごとに口コミが広がって、深夜アニメ層の中では同じクールに放送されていた京アニの小林さんちのメイドラゴン以上に話題となっていた。

そんな深夜アニメ層のハートをガッチリと鷲掴みにした大成功のポイントは、少女たちを中心に人間ドラマが素晴らしかったから。

メインとなる女の子はもちろん、講師や周りのキャラなどにもドラマがあったのが熱かった。

そのドラマがリアル感があって、感情移入しやすかったのが共感を呼び、大ヒットに繋がっていったんじゃないでしょうか。

また、愛ちゃんの家庭問題など、良い話だけじゃなく、生々しいドラマを入れてくるのも、女性向け漫画ならではの(あんまり男性向け漫画じゃこういうドラマは入れないもんね)ピリリッと辛いスパイスも物語を盛り上げてました。

その辛さの塩梅も絶妙で、あれがキス以上までいっちゃうと、ファンタジーを求めるアニメ層は引いちゃうんで、この辺のスパイスの利かせ方も絶妙。

逆に同じように口コミで広がった王様ランキングのように、アニメライト層までに人気が広がらなかったのは、少女マンガ色が強い絵柄と、宝塚歌劇団というファンタジーと比べるとだいぶ二ッチな世界が舞台となっているのが大きかったのかなと。

 

探偵はもう、死んでいる。(たんもし)

夏アニメといえばもう一つ、たんもしーーー!!!2021年の流行語大賞を生み出した探偵はもう、死んでいる。も無視はできない。

たんもしは賛否両論がもっとも激しい作品の一つなので、人によってはかなり評価が変わりますが、ラノベ原作アニメの中では、無職転生などの大人向けの新文芸(大判サイズのラノベ)を除けば、2021年でもっとも原作が売れた作品の一つ。

配信も国内海外共に好調、円盤も売上ベースで見たら2021年のベスト20に入るレベルで売れていると、結果出しまくりですから。

こんなに結果出しまくりなのに、なぜこんなに評価が分かれるのか?それは世代によって全く受け取り方が違うから。

たんもしがというか、普通のラノベは学生をメインターゲットとしている。

そんでもってたんもしは、その中でも特に学生層にピンポイントに照準を絞っているようなキャラ設定や内容だから。

それが集約されているのが、第1話の冒頭『お客様の中に、探偵の方はいらっしゃいませんか?』というセリフでしょう。

ここで世代じゃない人や世界観に入っていけない人が『え!?』となる一方、ここがスッと行けた人は、後もスッと行けた人が多いですからね。

この最初で振るにかけているので、ある意味で優しいアニメとも言えます(切る人はここで早めにみたいなね)

また、舞台を異世界にせずに、リアルっぽい世界観で探偵が活躍することで、世代じゃない人からの反発はより強まったのですが、学生層的にはこっちの方がより主人公にヒーロー性を感じるんじゃないでしょうか。

そして、たんもしの最大の成功といったらヒロイン・シエスタの存在。

たんもしが合わない人も、シエスタが好きだから最後まで観た!という人もかなり多かったので、シエスタ一人でかなりの売上を叩き出したと言っても過言ではない。

2021年のヒロインランキングしたら、シエスタがぶっちぎりで1位になるんじゃないかなと思います。

 

スーパーカブ

続きまして、春アニメの話題作に入っていきましょう。

まずはたんもしとは全く逆の世代の大フィーバーしたスーパーカブ。

人気の中心は30代以上、

僕の考察動画を見ていた人なんて、9割の人が40代以上だったぐらいに、たんもしとは真逆の人気層となりました。

そんな大人を惹きつけた最大の理由は、世界で一番売れているカブというバイクを軸にした物語にしたこと。

これによって、まずバイク乗りが多く食い付いた。

さらに、それに乗る女子高生たちの物語も、よくある日常コメディとか百合ものとは違う、それぞれの人間関係を少しずつ深めていく、アニメでは少ないタイプの青春もの。

女子高生がカブで盛り上がるファンタジー要素がありつつも、人間ドラマや主人公・小熊の成長をリアルに描くことで、深夜アニメ層だけでなく、アニメライト層も取り込めたのが大きかった。

そのリアルさが、二人乗り炎上事件を引き起こすことにも繋がったのでしょう。

交通違反と言うなら、同時期に放送していた東京リベンジャーズの方が二人乗りどころかヘルメットも被ってなかったのですが(しかも、東京リベンジャーズの方が大ヒットしてるのに)

そのリアルさが世界観に没入させることで、そういった事態も起こったのかなと思います。

結果、スーパーカブは配信はそこそこだったのですが、価格がお高いBlu-rayBOXが売上ベースなら年間13位に入るレベルで売れ、なんとスーパーカブの売上も例年よりも1万台以上伸ばした。

狭く深く突き刺さったアニメとなりました。

 

Vivy -Fluorite Eye’s Song-(ヴィヴィ・フローライト・アイズ・ソング)

春アニメを沸かしたといったら、ヴィヴィも忘れちゃいけない。

WIT STUDIOの気合の入れまくった作画に加え、リゼロの原作者が脚本を行うことでも話題となり、第1話から話題沸騰。

僕が個人的にやっているTwitterランキングでは9連覇するほどの大フィーバーっぷり。

しかも、最近ではほとんどヒット作が生まれていないSFでヒットしたというのが大きい。

異世界ものがヒット作をガンガン飛ばす中、SFが苦戦している最大の理由は設定の難しさ。

アニメライト層でもスッと設定が分かる異世界ものと違い、SFは深夜アニメ層でも難しいと感じる人も多いぐらいですから。

その点、ヴィヴィはSFは物語を盛り上げるためのスパイスに留め、AIを中心となるSFヒューマンドラマに比重を置いたのが最大の成功の要因でしょう。

それによって、SFの分かりづらい設定は極力排除し、ヴィヴィが歴史改変するためのドラマを圧倒的な作画で魅せることに集中した。

SFというジャンルですが、かなり王道的なストーリーで、それが一部のコアなオタク層は物足りという意見もありましたが、分かりやすかったからこそ、SFでもここまで人気が出たんだと思います。

ただ、それでもライト層にはまだまだSFはハードルが高いのか、配信の再生数はそこそこレベルだったのがちょっとざんねんですが。

そう考えると、異世界ものの設定の分かりやすさや見るハードルの低さは抜群ですよね。

 

オッドタクシー

春アニメの表覇権がヴィヴィなら、裏覇権はこのオッドタクシー。

オッドタクシーについては、この見た目の影響で0話切りどころか、中盤ぐらいまでは深夜アニメ層でも見ている人が少なかったもんね。

それが徐々に口コミで広がり、最終回ではついに大トレンドを起こすレベルになりましたから。

その最大の要因は全13話を一つの作品として考え、最終回にそのピークを持っていくようにしたその脚本と構成が秀逸だったから。

普通のアニメは最初でファンを掴むために、バチコーン!と第1話をかましてくるものですが、オッドタクシーはそんなの関係ねえと言わんばかりに、1話はスッと入ってきた感じ(まるでベテラン漫才師のように)

オッドタクシーは1話どころか序盤はかなり静かな立ち上がりで、事件とかは起こっているけれど、主人公などの日常生活を描く。

が、劇的なことはないけれど、主人公の周りで怪しい伏線が張られていく日常ミステリーといった感じ。

それが話が進むうちに徐々に日常性が壊れていき、最終的には劇的なこともある。

さらに、最終回にはあの絵柄さえ利用したどんでん返し。

スタートダッシュなんていらない!全ては最終回で取り返すと言わんばかりのこの構成が大ハマり。

結果、全話終わった後の話題性を聞いて観た人も多いぐらいですからね。

受注生産のBlu-rayBOXも売れまくり、なんと売上ベースでは年間3位に入る快挙を達成しました。

 

蜘蛛ですが、なにか?

一年終わって振り返ってみれば、一番の大豊作だった冬アニメは進撃の巨人とかひぐらしのなく頃になど続編中心。

無職転生についても秋アニメで語ってるので外しますが、それでも話題作はまだまだあり。

その中の一つが蜘蛛ですが、なにか?

こちら深夜アニメ層の間ではあまり話題になってないですが、異世界ものお得意の配信でトンデモないことになってる。

低く見積もっても、なんと全世界で5億再生は超えてまして、数字を開示してないネットフリックスなどの成績によって、10億再生に届いているかもしれない。

これはなろう系の最大のヒット作と言われる転スラより少し落ちるぐらいの数字となっています。

蜘蛛ですがのヒットの要因は、この転スラと同じく、異世界人外転生という点。

なろう系は多いですが、アニメではまだまだこのパターンは少なく、蜘蛛ですがではよりゲーム要素を追求。

また、中身が元女子高生となったことで、特に海外ではより主人公がこっちの方が可愛いなんていう意見も。

ただ、アニメのクオリティが転スラと比べると落ちるのと、勇者サイドはいいから蜘蛛子さんを見せんかい!という声が、国内でも海外でも多くて、その点が転スラにちょっと届かない理由っぽい。

 

ウマ娘 プリティーダービー2期

ウマ娘は続編なのですが、1期よりも2期の方が大人気になったということで特別に扱う形にしました。

2期の最大のヒット要因はゲームの配信が開始されたことですが、それ以外にもいくつか当たり要素あり。

まず、アニメ制作会社が1期のP.A.WORKSからスタジオKAIに変更になりましたが、

1期と同じく、アイドル要素よりもレースのスポ根要素を重視したのが大きかった。

レースの勝者が行うウイニングライブがあるので、そこに力を入れる手もありますが、2期でもそこはしっかりと抑えた。

アイドルアニメって、ラブライブやアイドルマスター以外はほとんどヒットしてないので、制作会社が変わってここの路線変更をしなかったのは大きかった。

また、ウマ娘は1期の頃から競馬ファンやアニメベテラン勢を中心に人気を集めてましたが、その世代が1期のスペシャルウィークよりも、

2期の主人公であるトウカイテイオーやメジロマックイーンの方が世代にバチコーン!とハマったんじゃないのかなと思います。

実は1期の頃からトウカイテイオーやメジロマックイーンのレースを見たいという声が多く、競馬をやらないアニメファンの中にも、スペシャルウィークは知らないけどトウカイテイオーは聞いたことあるといった声なども。

結果、この主人公交代も前代未聞の円盤売上20万枚超えの大ヒットを後押ししたんじゃないでしょうか。

この辺の世代が一番多いなら、三期はオグリキャップでいいんじゃない?

 

2021年アニメ大ヒット7作品の法則まとめ

今回の大成功の2021年アニメ7作品まとめると、コア層を狙うならストーリー、ライト層狙うなら分かりやすさが第一条件。
そんでもって、カワイイヒロインはコアもライトも超えていくよ。

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