
あなたの心の【推しの子】:アニメマンガ名探偵すやまたくじです。
そんな今回のテーマは、2022年春アニメ、高評価だけど0話切りされた5作品特集ー!
番外編もプラス1!
前回の実は裏でヒットしている10作品に続き、今回は観ている人の評価は高いけど、0話切りされまくっている5作品+番外編1作品の特集を。
この記事で分かる目次
評価の高さはパリピ孔明並
今期の高評価作品といったら、覇権成功6作品特集でも紹介したSPY×FAMILY(スパイファミリー)とパリピ孔明。
ガチガチの大本命のスパイファミリーは別として、
観た人の口コミでどんどん人気が高まり、今では配信でも観られまくっているのがパリピ孔明。
放送前ではノーマークでも、コア層の口コミで人気を高め、それがライト層まで広がって配信の再生数が伸びる、今期アメリカンドリームならぬアニメカンドリームを達成したのがパリピ孔明。
しかし、僕が独自にやっているTwitter投票で選ぶ週間アニメランキングでは同じように高評価で、古見さんやサマータイムレンダのように独占配信というだけでもないのに、再生数が伸びない作品もある。
今回はそんな5作品を0話切りされている率で順位付けし、その不発の理由や逆にコア層から高評価の理由も考察していきます。
番外編:史上最強の大魔王、村人Aに転生する
最初は番外編。テーマとはちょっと違うのですが、村人Aに転生するも大誤算が起こっていたので、ここでちょっと触れておきたいと思います。
定番の異世界なろう系チートとして、いつも通りにコア層からの人気はないけれど、dアニメストアの再生数ランキングで常にベスト3入りするなど、ライト層からは大人気。
けれど、異世界アニメの一番のドル箱である
中国のビリビリ動画ではなぜか配信されてないんですけどーーー!?
異世界アニメは何か問題がなければ、今期も含めてだいたい配信されているのに。
村人Aに転生するはお色気があるので、ここが問題になったのかな?という感じですが、
実は原作ラノベではもっとお色気を攻めていた。
つまり、ビリビリ動画での配信を考えて、アニメではお色気を控えたのに、結果、
配信されんのかーい!?
と、制作陣はきっと大コケでしょう。
どうせ中国で配信されないんだったら、お色気フルバーストにしておけば、日本や他の国でもっとフィーバーしたかもしれないのに。
5位:BIRDIE WING-Golf Girls’ Story-(バーディーウィング ゴルフ ガールズ ストーリー)
俺たちのバディゴルが、配信ではさっぱり見られないぜ。
口コミの評価は右肩上がりで上がっているのに、配信の再生数は全然上がらない。
ただ、バディゴルは海外ではあんまり配信されてないので、0話切り率では今回のランキングではまだマシな方。
0話切りされた最大の理由はゴルフというテーマの影響でしょう。
スポーツものは好き嫌いがハッキリと分かれる上に、ゴルフはおっちゃんのスポーツというイメージが強いですから。
結果、学生層や若者層を中心にスン!と0話切りラッシュ。
さらに、大人層もゴルフに興味ある人が少ないので、ススン!とこちらでも0話切りラッシュ。
そりゃ再生数は伸びんのじゃあ~!
まあ、裏ヒットアニメでも解説した通り、バディゴルの狙いは再生数じゃないんですけど。
そんな中、観た人の評価が高いのは、プロゴルファー猿要素やスクライド要素を入れたことにより、その世代のハートをくすぐりまくったから。
さらに、その二作品を知らない人のハートにも火を付けたのは、最近のアニメではなかなかない、熱い勝負の連続、ストロングスタイルで魅せたから。
熱いアニメ観たいんだったら、バディゴル観ればいいじゃない!
でも、令和の時代に熱いアニメを求めている人は少ないから、どんなに口コミで盛り上がっても、再生数は伸びない。
4位:まちカドまぞく2丁目
最終回の向こう側を見せてくれたまちカドまぞくも、再生数は伸びんのじゃあ~!
ここの0話切り問題は、まちカドまぞくに限らず、きららアニメ全般に共通する永遠のテーマでしょう。
萌えはコア層でも苦手な人がいる上に、きらら特有の女の子ばかりの世界観は、ファンタジーが過ぎてライト層にはなかなかハードルが高い。
また、ギュッ!と等身をデフォルメした絵柄から、女児アニメと勘違いしている人もけっこういるんですよね。
特にまちカドまぞくは魔法少女もいるから、より女児アニメ感が強い。
これらは日本だけでなく、世界共通なんでしょうか?きららアニメはだいたいどこの国でも0話切りラッシュで、配信数が苦戦する。
そんなきららアニメの中でも、まちカドまぞくが特にコア層からの評価が高く、再生数もきららの中ではがんばっているのは、きららお得意の尊いストーリーに加えて、笑いもかなりがんばっているからじゃないかなと思います。
けいおん!・ごちうさ・ゆるキャン△と、ヒットしているきららアニメはどっちも強い。
シリアスも笑いもどっちも強いことによって、よりキャラの魅力が上がり、これが高評価に繋がっているんじゃないかなと思います。
そんな中、きららアニメの中では数少ないライト層も巻き込んだけいおん!やゆるキャン△のようになれなかったのは、魔族と魔法少女のファンタジー過ぎる設定が、なかなか一般層まで広げるのが難しかったのか。
円盤売れまくりのごちうさも、配信の再生数では大苦戦していますからね。
3位:ヒーラー・ガール
超有名なラブライブでも大苦戦。アイドル音楽アニメは0話切りラッシュの定番です(ヒーラーガールはアイドルアニメじゃないですが)
女の子メインで歌を絡めた青春ストーリーが、きららとはまた違った意味で尊さやファンタジー、そして女児アニメ感が強過ぎるんでしょうか?
なんとヒーラーガールは、人気作は1話平均1000万再生を超えることも珍しくないビリビリ動画で、
たった10万再生しかされてないーーー!!!
ちなみに、ラブライブでも1話平均100万再生ぐらいで、途中で配信中止になったので、アイドル音楽アニメの0話切りラッシュのされやすさはきららアニメ以上。
そんな中、ヒーラーガールの評価が高いのは、ラブライブなどのアイドル音楽アニメ好きが支持しているから…というわけでもないんですよね。
というのも、ヒーラーガールは最初にも言った通り、アイドルじゃなくて音楽で医療行為を行うヒーラーと呼ばれる特別な職業みたいなもので、他と違って、なぜかほとんど女の子しか出ないといったこともない。
ヒーラーというファンタジーはあるけれど、その周りの治療や人間ドラマといった部分はリアル寄り。
この辺がアイドル音楽アニメとの大きな違い。
さらに、ミュージカル要素をガンガンに入れているということで、全アニメの中でも異質な存在となっているのも、評価を高めている要因の一つ。
かげきしょうじょ!好きやミュージカルに興味がある人も是非観て欲しいけど、ヒーラーガールはこの見た目とタイトルの影響で、いつものアイドル音楽アニメや女児アニメと勘違いされまくっている、この辺でだいぶ損しちゃってるアニメ。
2位:であいもん
俺たちのあったかドラマも0話切りされまくり。
京都を舞台にした人情ドラマなので、海外では配信されてないのかなと思ったら、意外とビリビリや欧米でも配信されている。
そして、日本で再生数が伸びないだけでなく、
海外ではそれ以上に0話切りされまくりなんじゃあ~!
仮にネットフリックスでも配信されていたら、0話切りの第1位になるレベルに観られていない。
その最大の原因は、アニメでありながらファンタジーが少なく、実写ドラマでも出来るテーマの地味さ。
リアルをテーマとした物語は、コア層にもライト層にもイマイチ人気ないですからね。
女子と女子のファンタジーを上げてきた明日ちゃんや京アニの響け!ユーフォニアムでさえ、配信の再生数では大苦戦してましたから。
女子と女子のファンタジーがない、であいもんがさらに大苦戦。
それに加えて、海外で観られてないのは、京都を舞台にしたわびさびの人情ドラマは、文化の違いで外国人にはよく分からないのでしょう(テキサスの人情ドラマとか観ても、こっちも分かんないしね)
そんな中、観たコア層の評価が高いのは、一周回って面白いから。
実写で出来るテーマと言っても、そもそも僕なんか実写ドラマ観ないしね!でも、人情ドラマは好きやしね!なのに、アニメでは人情ドラマはなかなかやらないしね!
そんな人にとっては、完成度の高い人情ドラマはそれだけで神アニメ。
俺たちは実写やない、アニメで人情ドラマが見たいんや!
1位:本好きの下剋上
コア層に叩かれがちな異世界なろう系でありながら評価は高いけど、逆にお得意の再生数では苦戦しているのが本好きの下剋上。
どちらの意味でも異世界なろう系らしからぬ存在。
配信で圧倒的な強さを発揮している異世界なろう系でありながら、1期も2期も配信の再生数では苦戦。
3期ではなんと海外配信のドル箱であるビリビリ動画とネットフリックスで配信停止されちゃいました。
なので、ビリビリとネトフリユーザーは強制的に0話切り。
他がネットフリックスで最初から配信されてない分、世界で0話切りされた第1位となってしまいました。
1期の時から含めて、そんな配信では強い異世界なろう系でありながら、
本好きの下剋上が0話切りされまくるのは第一印象が弱いからでしょう。
タイトルのインパクトもなろう系にしては弱いですが、何よりも画のインパクトが弱いのが大きい。
クリエイターにインタビューした時に聞いた話では、深夜アニメと朝や夕方アニメが違って見えるのは、作風の違いだけじゃなく、画の解像度が違うから。
大人も観る深夜アニメは手間をお金をかけて画の解像度が上げる一方、朝や夕方のアニメは子供にはその違いが分からないのと、長期放送をするために手間とコストを抑えるため、あえて解像度を落としている。
そして、深夜アニメで朝や夕方アニメレベルの解像度の場合、単純に制作費がないからコストを抑えている。
結果、ベテラン勢を中心に世界名作劇場を彷彿とさせるという好意的な意見もありましたが、知らない世代にとっては単純にコストを抑えているだけ。
アニメライト層が見たら、子供向けのアニメにしか見えず、0話切りが多発してしまった。
そんな中、原作勢はもちろん、観たアニメ勢からの評価が高かったのは、異世界が舞台でありながら、人間ドラマがリアルだったから。
なんでも異世界だからで切り捨てない、キャラの心理描写が丁寧な点が大きかったと思います。
この辺は、異世界なろう系の中でも大ヒットした無職転生にも通じる部分がある。
それだけに、同じように制作費かけて画の解像度を上げれば、大ヒットしていたかもしれないのに。
中身を褒めていたコア層の中にも、画がしょっぱいと途中切りした人が多いぐらいですから。
ざんねんながら、どんなに中身が良くても、制作費をケチって大ヒットした作品はほとんどない(令和のこの時代は0と言っても過言ではない)
だからこそ、制作費さえかけていれば!
高評価でも0話切り2022年春アニメランキングまとめ
今回の高評価でも0話切りの2022年春アニメランキングをまとめると、ライト層にも一目で分かるインパクトがあるテーマと画じゃないと、0話切りされまくっちゃうよね。
そして、これらをすべて配信していないネットフリックスのヒット作を見極める選球眼が凄すぎる。