
ブラックジョークも大好物なすやまたくじです。
今回はそんなブラックコメディな漫画&アニメ『Back Street Girls バックストリートガールズ -ゴクドルズ』の感想レビュー評価・考察を。
目次
Back Street Girls バックストリートガールズ -ゴクドルズとは?
- ジャンル:ブラックジョーク、ギャグコメディ、アイドル
- 作者:ジャスミン・ギュ
- 掲載誌:ヤングマガジン
- 連載期間:2015~2018年・全12巻で完結
- テレビアニメ:2018年・全10話
極道×アイドルの禁断の組み合わせ。
どの業界のトップもネジが一本ぶっ飛んでないと務まらないのかもしれない…。
ヤクザの組長がお戯れで思付いた儲け話。
それは組員に性転換&全身整形をさせて美少女アイドルにすること…。
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アイドルやる?それとも臓器売る?
アイドルやれよ
タイ行って性転換手術と全身整形してアイドルになるんだよ
簡単な話だろ?まぁ、強要はしないよ
他にも選択肢はあるからな…足切るとか使える臓器全部売るとかさ
ほら、選べよ
アイドル・足・臓器
極道の新しいケジメの付け方。
山本健太郎(通称:兄貴)・立花リョウ(通称:リョウ)・杉原和彦(通称:カズ)の3人は指の1本や2本じゃ済まない失敗を犯してしまった。
ヤクザの世界では命を取られてもおかしくないこの状況。
何でもしますんで命だけは勘弁してください!と親分にお願いしてみると、
アイドルやれよ
というまさかの一言。
性転換手術と全身整形してアイドルやるか、使える臓器全部売るか、足を切るか…
地獄の三択の中から3人が選んだのは?
アイドルになることかーいっ!?
どれもキツイけど、ヤクザ的には真逆の美少女アイドルになるのが一番キツイと思うのですが(笑)
性転換手術と全身整形を行い、山本健太郎改め山本アイリ・立花リョウ改め立花マリ・杉原和彦改め杉原チカ
1年後にゴクドルズとして裏路地アイドルとしてデビュー。
果たしてゴクドルズの行く末は?
おいおい売れちゃったよ
売れちゃったよ、オイ!!
クッソ…大人気だよ…
ゴリゴリの極道が美少女アイドルにジョブチェンジ。
そんなネタキャラが売れるわけがないと思ったら…
売れちゃったよっ!?
しかも、大人気のオマケ付きw
毎回行うライブは満員、ラジオやテレビにもレギュラー番組を持つなど、もはや裏路地アイドルとは言えないレベルの売れっぷり。
…って、裏路地アイドルってなんだよw
その秘密は組長が完璧なアイドルになるようにと行った地獄の特訓の成果。
毎日15時間ずつアイドルの映像を見せられながらの洗脳教育・声の改造のための滝の中で歌の訓練&滝ダンス
寝る時間を削っての地獄の特訓の末に完成したのが完璧アイドル:ゴクドルズ
って、死ぬわっ!?
発想もやることもブラック過ぎる組長プロデュースの元、ゴクドルズの地獄のアイドル生活はまだまだ続く。
…これならまだ残りの選択の方がマシだったかもしれない。
というより、逃げるかそもそもこんないかれた組に入るなよと思いますが(笑)
ゴクドルズのアニメ版と原作漫画を比較
- 放送期間:2018年・7~9月・全10話
- アニメーション制作:J.C.STAFF
- キャスト:山本アイリ&健太郎(本名)・貫井柚佳&小野大輔、立花マリ&リョウ(本名)・前田佳織里&日野聡、杉原チカ&和彦(本名)・赤尾ひかる&興津和幸
アニメでは原作7巻までのエピソードを選り抜きで映像化。
なので、半分近くはまだアニメ化されていないエピソードもありますね。
ゴクドルズアニメ版の最初の感想としてはどこまでも異色。
というより、これはそもそもアニメなのだろうか?と疑問を持ってしまう(笑)
OP(オープニングテーマ)は気合が入ってるし、こういった絵もアニメらしく綺麗になってる。
が、このゴクドルズのアニメ、全然動かない!
紙芝居かっ!?
とツッコミたくなるほどにw
予算が足らなくてそうなってしまったとかではなく、どうやら狙ってこの演出をしているみたいです。
しかも、驚きの表情のときは『ガーン!』と文字が入ってきたり、
怒ったときなどの勢いがあるシーンは漫画のように線画を使ったりする。
おかげでアニメでもマンガを読む感覚で観れるw
極力原作に近付けてコミックスを売ろうという作戦なんですかね?
これはこれで面白いですが、せめてライブシーンぐらいは動き欲しかったですね。
30分ずっと紙芝居というのも…
逆にライブシーンは動きまくってギャグパートで紙芝居になる方が笑い的にもギャップがあって良かったと思うのですが。
また、声優はアイドルの方を若手、極道の方をベテランが担当することでギャップがアップ。
ヤクザバージョンの心の中のツッコミがさらに活きてますね。
そして、第7話では主題歌が待ちに待った男バージョン(ゴクドルズ漢組、女性バージョンはゴクドルズ虹組)にw
これが意外とハマっていた(笑)
特にEDが個人的には良かったですね~
また、OPの『仁義切らせていただきます!』のセリフ部分は男の方がやっぱりしっくりきますね。
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Back Street Girls バックストリートガールズ -ゴクドルズの独自評価・考察
ブラックジョークと勢いで攻めに攻めまくるギャグコメディ。
それがゴクドルズの評価。
ここからはそこに注目して感想や考察を語っていきます。
見た目はアイドル、中身は極道のギャップ
ゴクドルズの一番の特徴と言えば、見た目は美少女アイドル・中身はおっさん極道という点。
本当はアイドルでもなければ美少女という年齢でもない。
このギャップから数々の笑いを繰り出してきますw
一番の笑いのメインとなるのが随所で出てくるおっさんの顔。
心の中で激しいツッコミを入れるときはだいたいこのおっさんの顔が出てきます。
さらにその怒りや動揺のボルテージが上がると画像のように顔だけ美少女からおっさんに変わって咆哮するという演出(周りには美少女のままに見えてる)
髪型や服装はアイドルなのに顔だけおっさんに変わるなんともシュールなギャグ。
アニメ版だとさらに声も女の子からおっさんに変わって強烈ですw
また、随所で飛び出すおっさん発言もミラクルを生み出す。
美少女の顔で『あー、うんこしたいわ』というおっさんは周りをドン引きさせる。
他にも下ネタ・ヤクザネタなども飛び出すのでタチが悪い。
その度に周りは戸惑う。
主にマネージャーは勝手に勘違いしてそこから笑いが展開していく。
基本的に組長は無茶苦茶なことばかり言ってますが、『お前らはアイドルとしての自覚がない!』という点に関しては大いに同意です(笑)
あとは極道とアイドルの葛藤も侮れない。
さんざんアイドルはやりたくない、身体は女になっても心は男であり極道!と言っているのに、画像のように乙女な部分もチラホラと出てくる。
特に妹キャラで売っているカズことチカのアイドル化が深刻ですw
かと思えば、そんなチカやアイドルに否定的だった他の二人もここ一番ではアイドルへの想いを爆発させる。
嫌よ嫌と言いつつも身も心もアイドルになるつつある三人。
もはや男には戻れないのかもしれません。
キレ芸と顔芸
困ったら大きい声を出しとけ。
これは芸人の世界でよく言われることですが、ゴクドルズの世界でもそれがしっかりと実践されています。
追い込まれたらキレ芸で乗り切る!
ボケもツッコミもキレてなんぼのもんじゃい!というぐらいに頻繁に飛び出します。
なお、その際は顔芸もセットになっているパターンが多い。
そんなキレ芸の申し子がこの組長。
ゴクドルズの部屋に来るときはほぼ扉を蹴り飛ばして登場。
珍しく穏やかに話しているかと思ったら急にブチ切れる。
どのタイミングでキレるか分からない全身導火線のような男。
アイドル活動(メチャクチャなものが多い)を説明するだけでキレる、それに文句を言うとキレる、その活動が自分の思い描いたように進まないとキレる…
親分、ただキレたいだけですやん
とツッコミたくなるレベルのキレ具合。
同じくキレ芸でならしているゴクドルズも組長の前ではただの顔芸要員w
困り顔・驚き顔・無表情・黒顔・白眼など、組長の言動によって様々な表情を見せてくれます。
真の主人公:犬金(いぬがね)組長という男
この作品の真の主人公は犬金組長かもしれない…。
ゴクドルズのアイドル活動を描いているのではなく、組長のアイドルプロデュースの日常を描いている作品ではなかろうかと…。
それほどにやりたい放題なこの男。
そもそもヤクザの落とし前が全身整形&性転換というブラックどころじゃない仕打ちですからね(汗)
ゴクドルズの不幸はそれだけでは終わらない。
アイドル活動に入ってからも過酷。
パワハラどころか怒ると手を出す(美少女顔でもお構いなく)、『100時間握手会』労働基準法なんかガン無視した仕事に、『ハグ券をキス券に変えたらどうや?』などのセクハラ?的なこともガンガン。
挙句の果てには『ちょっとだけ足の骨折ろうよ』といったトンデモない無茶ぶりも(震)
無茶ぶり以外にも20時間リハーサルや猛特訓なんかも。
猛特訓はデビュー前にさんざん行わされていますが、デビュー後もアイドルとしての自覚が足りないという一喝の元に随時追加で行わされる。
さらに犬金組長の魔の手はゴクドルズだけでは終わらない。
ゴクドルズのアイドル活動に味を占めた組長は組員が失態すると性転換させることがある(それ以外のパターンもあり)
しかも、その整形後の顔が可愛くないと破門や絶縁にするという悪魔のような所業。
というか、みんななんでこんな組に入ったのよ(笑)
Back Street Girls バックストリートガールズ -ゴクドルズのひとこと感想まとめ
ゴクドルズは見た目と中身のギャップ・キレ芸・顔芸のトリプルアタックの笑いで攻めに攻めまくる作品。
あと、組長の常軌を逸した生き様も。