
社交ダンスと聞くと一番にShall we ダンス?やウリナリ芸能人社交ダンス部を思い出すすやまたくじです。
今回はそんな競技ダンス漫画の感想レビュー評価・考察を。
この記事で分かる目次
ボールルームへようこそとは?
- ジャンル:スポーツ(社交・競技ダンス)
- 作者:竹内友
- 掲載誌:講談社『月刊少年マガジン』
- 連載期間:2011年~
- アニメ:2017年・全24話
竹内 友(たけうち とも)さんにより講談社の『月刊少年マガジン』で2011年連載の社交ダンス(競技ダンス)をテーマにしたマンガ。
2017年夏(7月)にProduction I.G(プロダクション・アイジー)制作でテレビアニメ化もされ、MBSほかにて放送されました。
将来の夢も趣味も特になく、毎日をなんとなく過ごしていた主人公:富士田 多々良(ふじた たたら)が社交ダンスと出会い、プロダンサーを目指すという物語です。
社交ダンス・競技ダンスとは?
社交ダンスとは、社交の場でペアで踊るダンスのこと。
Shall we ダンス?やウリナリ芸能人社交ダンス部など、テレビや映画に出てくることも多いのでなんとなく知っている人も多いのではないでしょうか?
テレビの影響などで、おじさん・おばさんが躍るペアダンスというイメージを持っている人も多いようですが(僕もその一人でした 笑)
競技ダンス(ダンススポーツと言われることも)とは、その社交ダンスを競技会(コンペ)で競うもの。
フィギュアスケートみたいに演技における技術や芸術要素を競って勝ち抜けや順位を決めていくものですね。
また、競技ダンスには画像のようにカッチリした【スタンダード】と陽気な感じの【ラテンアメリカン】の2つがあり、スタンダードはワルツやタンゴなどラテンはサンバやルンバなどそれぞれ5種目ずつ踊る形式になっています。
ダンスに魅入られた素人ダンサーが主人公
こちらが上でも少し紹介した主人公の富士田 多々良(ふじた たたら)
夢ややりたいことが見つからず、進路も決められずに毎日なんとなく過ごしていることに焦りを感じている中学生3年生。
そんな主人公が社交ダンスに魅入られ、それまで全くダンスの経験はなかったけど、自分もプロダンサーになりたいとのめり込んでいく物語。
ちなみに冴えない見た目や言動から最近流行りの周りと比べて特別な才能はないけれど、努力と熱い気持ちで成長していく主人公・・・ではなく、
目で見た動きやダンスをすぐに覚えてマネできるという天才肌(ただし、フィジカルが付いていけないものは無理)
しかも、普段はおとなしいのにダンス中は別人のように闘志を燃え上がらせ感情がほとばしるタイプ。
結果、
弱気な凡人が努力で天才を倒す物語じゃないんかいっ!?
と僕は若干この部分では肩透かしを食らいましたw
ライバルは努力もする天才達
今までダンスの経験はなかったとはいえ、天才肌でそのうえ時間も忘れて練習に没頭できる努力家でもある。
これだけ聞くと、そんな才能ある主人公がダンス界を駆け上がっていく物語にも思えますが、ボールルームへようこそには最初から強力なライバルがいる!
というより、主人公はそのペアを見てダンスに魅入られたのですが。
それが画像の兵藤 清春(ひょうどう きよはる)と花岡 雫(はなおか しずく)ペア。
どちらも主人公と同じ中学3年生で、アマチュアチャンピオン&アマチュアランキング1位の実力派。
特に兵藤の方はときおり鬼気迫るダンスを見せたり、ハードな練習も黙々とこなす努力もする天才ダンサー。
他にも、ラテンではその兵藤&花岡ペアと競えるレベルの赤城兄弟ペアがいるなど、ライバル達も溢れんばかりの才能を持っているので一筋縄ではいかない。
ライバル達に対抗する主人公の武器は感情と一体感
そんな強力なライバル達に対抗する主人公の武器は上でも少し触れた観察眼の良さとそれを表現する熱い感情。
さらにその観察眼の良さはパートナーに対しても発揮され、初めて組んだパートナーとも一体感を生み出せるレベル。
パートナーとの一体感が極限に達したとき、周りを引き込む凄まじい存在感を発揮するのが最大の武器。
ちなみにそんなゾーン状態に突入すると自分だけでなくパートナーも笑顔に、ときには周りで踊っているライバルにもその笑顔が伝染することも。
迫力があるライバル達のダンスとはまた違った魅力のダンスを見せてくれます。
物語開始時に主人公に特定のパートナーがいない
社交ダンスに限らず、こういったペアを組むスポーツの漫画やアニメではたいてい主人公とヒロインがペアを組むイメージが強い。
それぐらいペアって一心同体のイメージがありますし、マンガやアニメだとそっちの方が物語が展開しやすいですしね。
なのに、ボールルームへようこそでは物語開始時に主人公に固定のペアがいない!
幼なじみの女の子とダンスを始めるでも、ダンススクールですぐにパートナーが見つかるわけでもない。
この辺はアニメ版の演出にも表れていますね。
アニメ公式サイト(上の画像)ではパートナーの顔が光で見えなくなっていますし、OP&EDテーマでは主人公が複数の女性とダンスしていますから。
ペアを固定しないとヒロイン(パートナー)に感情移入がしづらい、そのヒロインが読者的に当たりだった場合に変更でテンションが下がるというデメリットもありますが、
逆に、複数のヒロインが見られる、複数の組み合わせのダンスが見られる、マンネリを防げるといったメリットもありますからね。
こいつは斬新っ!
と気付いたときには思わず唸ってしまいましたw
そして、今後主人公のパートナーは見つかるのかっ!?
ボールルームへようこその独自評価・考察
やっぱりこの作品はダンスシーンが最高ですね~
動きがあるダンスはアニメ版の方が好きですが、ここ一番のキメポーズを迫力ある静止画で魅せる漫画版もいい!
動きのアニメ、迫力のマンガといった感じで。
また、ライバル達の鬼気迫るダンスもインパクトがあっていいのですが、それ以上に主人公ペアの楽しそうなダンスが僕は好きですね。
笑顔で踊っているので楽しい雰囲気が伝わってくる感じがして。
主人公ペアのダンスを見ていると、
オラ、なんだかワクワクしてきたぞ!
といった気持ちになりますw
楽しそうに見えるというのも大きな才能なんだなと。
ひとこと感想
ボールルームへようこそは社交ダンスに懸ける熱い感情と楽しい気持ちを感じさせてくれる作品。