
現実世界の人間が異世界に行ったら本当はこんな感じなんだろうなと思ったすやまたくじです。
今回はそんな想像をさせるアニメの感想レビュー評価・考察を。
目次
灰と幻想のグリムガルとは?
A-1 Pictures(エー・ワン・ピクチャーズ)制作で2016年冬(1月)に放送されたシビアで世知辛い展開の異世界冒険ファンタジーアニメ。
原作は十文字 青(じゅうもんじ あお)さんのオーバーラップ文庫から刊行されているライトノベルです。
また、2015年~2016年までスクウェア・エニックスの『月刊ガンガンJOKER』でコミカライズ化もされました。
転生ものも含めて、よくある異世界ファンタジーとはかなり毛色の違う作品となっています。
特別な力などはない普通の人間が異世界に召喚される
よくある異世界ファンタジー作品だと、召喚される人間は特別な力を持っている存在だったり、
もしくは転生ものだったら神様などに特別な力をもらったりする。
が、灰と幻想のグリムガルではそういったことは一切なし!
その辺の人を適当に召喚したといった感じ(汗)
また、特別な力はなくてもリアルの知識を異世界で活かすといったパターンもありますが、灰と幻想のグリムガルではその記憶すら消している徹底ぶり。
いや、異世界から召喚する意味なくないっ!?
とツッコミたくなるほど。
そんでもって、モンスター退治の人手不足だから義勇兵になって戦ってくれない?とお願いされるわけです。
強制ではないですが、義勇兵になればお金がもらえ、ならないと知らない街でお金もなく暮らしていかないといけないのでほぼ強制ですね。
複数の人数を定期的に召喚していることから、人手不足を数で埋めよう、またその際に良い人材がいればラッキー、そしてゴネられると面倒なので記憶を消しておこうというブラック企業真っ青のやり口じゃないかなと(この辺の解説はないので推測ですが)
異世界人でも特別待遇一切なし!
義勇兵になればそれなりの待遇をしてくれる・・・わけもなく、お金をくれるだけであとは勝手にやってくれという放置プレイ。
しかも、義勇兵になってもその後定期的に給料がもらえるわけではなく、お金はモンスターを倒すなりして自分で稼がないといけない。
って、リアル以上にブラックな環境なんですけどっ!?
普通、異世界人を召喚したのならそれなりの待遇をしてくれるもんじゃないのと。
完全に使い捨ての派遣のような扱いです。
なので、お金を無駄遣いできない初期の主人公パーティは上の画像のようにボロ宿に泊まって、自分達で食事も用意しないといけない極貧っぷり。
こちらもまるでリアルのような生活です(汗)
そして、よくある異世界ファンタジー作品の主人公達との待遇の差がエグイ!
魔法やスキルも金次第
異世界ファンタジーらしく魔法や剣などを使ったスキルは灰と幻想のグリムガルでもあります。
が、魔法やスキルを習得するのはもちろん、戦士などの職業になるのにもギルドにお金を払わないといけない。
なんでも金・金・金とリアルのような世知辛いファンタジー世界です。
とはいえ、魔法やスキルを習得するのはまだしも、職業になるだけでも金を取られるって・・・。
ボッタクリかっ!?
と言いたい!
というか、異世界人を次々と召喚しているのはギルドもこうやって稼ぐために一枚噛んでいるのでは?と疑いたくなります。
戦闘は最弱のゴブリン1体にパーティ総掛かりで大苦戦
お金を払ってギルドに所属し(戦士は戦士ギルド、盗賊は盗賊ギルドという形)、そこでスキルや魔法も覚えた。
ギルドで使ったお金を回収するためにさっそくモンスター退治!
・・・が、序盤の主人公パーティは最弱モンスターのゴブリンもまともに倒せないヘッポコぶり。
それぞれの職業になり、スキルや魔法を覚えてもそれだけで身体能力はアップしないようで。
無収入のまま数日過ごし、その経験から複数のゴブリンを避け、さらに1体のゴブリンを狙って不意打ちをしたのに大苦戦。
また、それを倒せても弱くて数が少ないと稼げる金額も少ない。
それをパーティで分割すると・・・。
こんなんで生活できるのっ!?
と思えるぐらい、序盤は世知辛い展開となっています。
常に死と隣り合わせ
これですね。
他の異世界ファンタジー作品でも登場キャラが死ぬことはありますが、灰と幻想のグリムガルでは割とあっさりと死ぬ。
脇役はもちろん、主人公パーティだって例外なし。
特に初期の義勇兵はザコモンスターに苦戦するレベルですからね。
ちょっとした油断や運の悪さでビックリするぐらいに簡単に。
また、こちらの世界でも人が死んだら火葬で送るのですが、タイトルはここから取っているみたいですね。
火葬シーンやその後のパーティの立て直しなどはこの作品の大きな見所です。
灰と幻想のグリムガルの独自評価・考察
異世界ファンタジーとは思えないほどシビアで世知辛い!
まずこれですね。
転生ものも含めて、異世界ファンタジーで全体的にライトなノリのイメージが強いので。
まずこのギャップにやられましたね。
そして、異世界人でも特別待遇はされない、ザコモンスター1体倒すだけでもここまで苦戦するほどの主人公パーティの弱さも逆のインパクト大。
なんか現実的な異世界ファンタジーって感じで。
まあ、普通に考えれば、その辺の人が異世界に行ってもこんな感じなんですよね。
異世界に行ったからといって特別な力に目覚めることなんてないし、都合良く異世界の住人が手助けしてくれる確率も低い。
また、他の異世界ファンタジー作品でもスポットを浴びてない脇役の中にはこんな生活をしているキャラもいるんじゃないのかなと想像させる作品でもあります。
ひとこと感想
灰と幻想のグリムガルは世知辛い現実的な冒険がのぞける異世界ファンタジーアニメ。
以上、シビアで世知辛い現実的な異世界冒険ファンタジーアニメ『灰と幻想のグリムガル』の感想レビュー評価・考察でした。