
あなたの心のキングダム:すやまたくじです。
青年マンガで今一番売れている『キングダム』(少年漫画で一番売れているのはワンピース)
今回はそんなキングダムをもっと楽しむたのめのキングダム系関連漫画を集めました。
この記事で分かる目次
キングダムとは?
キングダムとは、紀元前770年~紀元前221年までおよそ550年続いた中国の春秋戦国時代(しゅんじゅうせんごくじだい)後期を舞台とした漫画。
キングダムの始まりはだいたい紀元前250年後頃。
秦が中華を統一するまでの物語を、下僕の身分から大将軍を目指す主人公:信と、後の始皇帝:政の二人を中心に描く。
信サイドでは一騎討ちなどの少年漫画のような熱いバトル、さらには軍師目線の戦術や戦略などが。
政サイドでは内部との争いや他国との外交などの政治面が魅力的な登場人物と共に描かれる。
戦の熱さと政治面の駆け引き
この辺の描き方は歴代の歴史マンガの中でもトップクラス。
いや、売れ行きからいってNo.1と言っても過言ではないでしょう!
長く続いているけれど、ダレたり間延びしている間をほとんど感じさせない。
毎巻クライマックスのような熱い作品です。
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三国志を題材とした作品は多いけれど
歴史漫画の醍醐味の一つに色んな作品の色んなキャラの目線でその時代を楽しめるというものがありますよね。
例えば、日本の戦国時代だったら織田家を主役としたものもありますし、武田や上杉を主役としたものもある。
それぞれの視点によって同じ戦国時代でもまた違った一面が見えてくる。
これがワンピースなどのフィクションを描く漫画との大きな違いですよね。
で、中国史であれば、三国志が有名。
三国志はキングダムの春秋戦国時代からさらに約400年後の180年~280年頃の話。
蜀の劉備を主役とした横山光輝先生の『三国志』や、
魏の曹操を主役とした『蒼天航路』は原作マンガがかなり売れアニメ化もされました。
呉を主役にした作品では歴史漫画では有名なものはありませんが、
伝奇SF格闘漫画(歴史も武将紹介で一部解説)『一騎当千』では呉の孫策が主役です。
まあ、魂を受け継いだ日本の女子高生という設定ですがw
そんな三国志や日本の戦国時代ならたくさん作品が出ていますが、
じゃあ、キングダムと時代が近い作品は?
と聞かれて、パッと思い浮かぶ人は少ないんじゃないかなと思います。
今回はそんなキングダムをもっと楽しむための時代が近い作品をまとめました。
キングダムと同じ中国春秋戦国時代を舞台とした漫画
まずはキングダムと同じ中国春秋戦国時代を舞台としたもの。
キングダムでも秦以外に色んな国がありますからね。
そんな秦以外の国の事情が覗ける。
ビン 〜孫子異伝〜(そんしいでん)
こちらは紀元前360年頃の斉(せい)を舞台とした物語。
同じ春秋戦国ですが、キングダムよりも約100年前のお話。
キングダムではヘビを食べるなどのクセが強い斉国王の王建王(おうけんおう)が登場してますね。
国が離れているため、直接戦ってはいませんが合従軍編で少し活躍しました。
ビンの主役はもう一人の孫子と呼ばれた孫臏(そんびん)
三国志などにも言葉が出てくるあの孫子の一族ですね。
フィクションが交じっていますが、この孫ビンを中心に斉が勢力を増していくストーリー。
ここでね、キングダムを読んでいる人ならピン!と来た人もいるのではないでしょうか?
秦が合従軍に攻められる前、斉が全盛期だった紀元前284年に燕(えん)の楽毅(がくき)が合従軍を率いて斉をボコボコにしたという話がありましたが、
この斉の全盛期を作るまでの話がこの作品では描かれています。
墨攻(ぼっこう)
秦が天下統一に動いた春秋戦国時代末期~秦が統一した初期まで描く。
主人公の革離(かくり)は武装防御集団として各地の守城戦で活躍した墨家(ぼっか)の一人。
思想の違いから仲間と離れ、己の信念を貫く男の生き様が描かれる。
こちらではキングダムの主役である秦と戦うストーリー。
秦に攻められるという逆の立場から見ることで、キングダムとはまた違った一面が覗ける。
達人伝-9万里を風に乗り-
蒼天航路の作者が描くキングダムよりも数十年前から始まる荘子(そうし)の孫・荘丹(そうたん)が達人・侠客(きょうかく)・盗賊・美女たちと共に秦と戦う物語。
そして、時代がちょっと前なので白起(はくき)などの秦国六大将軍など、キングダムではすでに亡くなっているキャラも登場します。
キングダムの前日譚的な内容としても楽しめますね。
こちらもまたしても秦が敵。
後の展開や始皇帝のイメージを考えると、敵役にする方がストーリーが考えやすいのでしょうね。
そう考えると、キングダムってある意味設定で攻めた作品なのかもしれません。
キングダム後、秦の滅亡から楚漢戦争、三国志に繋がる漢建国までを舞台にした漫画
こちらでは秦が中華を統一した後から三国志にも出てくる漢建国までを描いた作品をまとめました。
紀元前221年~206年まで続いた秦の滅亡から、楚漢戦争(紀元前206年~202年)が中心となります。
キングダムの始まりから約30年~40年後の話ですね。
始皇帝のイメージを考えると、キングダムでは統一後はあまり描かないと思うので、キングダムの後日談的な内容が楽しめます。
赤龍王
史記『項羽と劉邦』をベースにオリジナル要素も加えた作品。
後に漢王朝を建国する劉邦を主役に秦末期から項羽と劉邦が激突する楚漢戦争(そかんせんそう)の終わりを描く。
全9巻と短いのでサクッと読める一方、打ち切りのため終盤駆け足になっているのがざんねん。
あと、キングダムではあんなにカッコイイ政こと始皇帝が、
煮殺せい
とか残虐非道なことを言うなど、かなりの悪党になっているので政が好きな人は要注意。
項羽と劉邦
三国志の横山光輝先生によるタイトルそのままの項羽と劉邦。
こちらも史記をベースとしながら秦末期から楚漢戦争、漢建国までを項羽と劉邦二人を主人公にして描く。
こちらも一部脚色されていますが、赤龍王よりもオリジナル要素が少ない。
また、全21巻とボリュームも多く、赤龍王よりも詳しく描かれているのが特徴ですね。
龍帥の翼 史記・留侯世家異伝(りゅうすいのつばさ しき りゅうこうせいかいでん)
『修羅の門』や『修羅の刻』の川原正敏(かわはらまさとし)先生が描く項羽と劉邦の話。
こちらも紀元前219年から始まるなど、先に紹介した2作品と時代はほぼ同じですが、主人公が劉邦の軍師:張良(ちょうりょう)となっている点が大きな違い。
ちなみに、張良はキングダムでも登場した韓を故郷とする武将ですね。
また、2000年以前の先の二作品と違い、こちらは2016年から連載と情報が新しく、
さらに、時代考証が正確と評価されている作品です。
キングダム系関連マンガまとめ
別角度から描いた同じ時代の歴史マンガを読むとキングダムがもっと楽しめる!
おすすめベスト3は、達人伝・ビン 〜孫子異伝〜・龍帥の翼の順ですね。