
特に野球は好きではないのに、スポーツ漫画は野球マンガばかり読んでしまうすやまたくじです。
今回はそんな野球漫画の一つ『ラストイニング』の感想レビュー評価・考察について。
ラストイニングとは?
ラストイニングとは、2004年~2014年までビッグコミックスピリッツで連載されていた高校野球をテーマにしたマンガ。
落ちぶれた名門の復活劇という舞台はありがちですが、他との大きな違いは監督が主人公という点。
監督目線で選手をどう育て、どう活躍させていくかが丁寧に描かれています。
また、主人公の監督は非常に理論的。
試合はもちろん、練習方法などもリアルに理論的に描かれているのもこの作品の魅力です。
選手を犬・猫・猿の3タイプに分けて育てる
リアルで理論的な野球マンガは『おおきく振りかぶって』『バトルスタディーズ』など他にもいくつかあります。
が、ラストイニングはリアルで理論的なだけでなく、独特な指導方法やアイデアを混ぜてきます。
それは主人公の監督がただの野球人ではなく、
インチキセールスマンや予想屋なども経験
しているから。
なかでも一番印象に残っているのが人間を犬・猫・猿の3タイプに分けるところ。
それぞれの特徴をまとめると、
- 犬・・・言われたことを忠実にこなす集団力がある
- 猫・・・自分勝手で自分のペースでしか動かない
- 猿・・・頭の回転が速く興味を持ったことには努力を惜しまない
こんな感じ。
日本の普通の野球部なら犬が圧倒的に多くなる、または全員犬になることも珍しくない。
甲子園を目指すなら犬だけでは勝てない
甲子園を目指すなら従順な犬だけでは勝てません。
犬は集団性を重んじチームプレーは得意ですが、その分、能力が突き抜けた選手が育ちにくいから。
周りとの協調性を重視するばかりに小さくまとまりやすいから
チームとして勝つには能力が高い猫や猿が必要です。
ただ、猫は高い能力を持っている選手が多いですがチームプレーが苦手。
さらに特に日本では犬よりも数が少ない。
猿は猫よりかは集団性がありますが、考え過ぎてドツボにハマることがある、猫以上に数が少ないなど、それぞれに良いところ・悪いところがあります。
ちなみに主人公が率いるチームはほとんどが犬、猫と猿は1匹ずつ。
そんな圧倒的に不利な戦力で猫や猿が複数いる名門チームと戦っていきます。
圧倒的に不利な戦力差を監督の采配で埋める
これがライスイニングの醍醐味です。
ちなみに主人公の監督は完全に猿タイプですねw
犬・猫・猿はリアルの世界でも使える
犬・猫・猿のタイプ分けは現実世界でも使えますね。
日本人の多くの人は犬タイプ。
それは日本が集団性を重んじる教育を長く行っているから。
学校で集団で行動をすることを教えられ、多くの人がなる会社員では社会性が重視されますからね。
逆に出る杭は打たれるぐらいです。
社会人を犬・猫・猿で分けるなら。
- 犬・・・会社員
- 猫・・・フリーランス(個人事業主)
- 猿・・・起業家(会社の社長)
といった具合でしょうか。
終身雇用が成立していた昭和まではこれでも良かった。
が、これからの時代は犬は生き残りづらい社会になるでしょう。
というのも、AIやロボットが社会に進出してきて誰でも出来る仕事はどんどんそっちに代替えされるから。
AIやロボットの方がコストが安いし、人間みたいなミスもありませんから。
これからの時代は猫や猿を目指すべき。
自分の好きなことを追求した人が生き残る時代です。
犬ならスーパードッグになるぐらいの意気込みで。
とまあ、以上で『ラストイニング』の感想レビュー評価・考察を終わります。
ではではまた。