
この作品を観ると昔の映画を見ているような気分に襲われるすやまたくじです。
今回はそんな新しくもレトロなアニメの感想や考察を。
この記事で分かる目次
プリンセス・プリンシパル(略称:プリプリ)とは?
2017年7月~9月にTOKYO MXほかにて全12話で放送の19世紀末の東西に分断された架空のロンドンを舞台にした女子高生(JK)たちのスパイアクション・スチームパンクアニメ。
Studio 3Hz(スタジオサンヘルツ)・アクタス共同制作のオリジナル作品でスマホ向けゲームも配信されました。
スパイ×女子高生というギャップに加え、萌え要素も感じるキャラの見た目に反して世界観やアクションが本格的というギャップもある作品です。
職業:スパイ、任務:女子高生
スパイチームは、アンジェ・プリンセス・ドロシー・ベアトリス・ちせの女性5人組(何人かはコードネーム)
女子高生(JK)という立場で身を隠しながらロンドンでスパイ活動を行っています。
なので、実際には一部女子高生の年齢じゃないメンバーも存在します(笑)
また、プリンセスは実際に王位継承権 第4位の王女で、要人に近付く際はその地位を活かして活躍します(他メンバーは友人やメイドという形で同行)
女子高生パートではほんわかのんびりとした展開に対しスパイパートではそれが一転。
基本的な諜報活動はもちろん、時には破壊工作や暗殺、死体漁りといったハードな任務もこなす。
この女子高生パートとスパイパートのギャップがこの作品の魅力の一つ(敵の多くは男やおっさん)
特に暗殺のギャップが大きいですね~
女子高生パートを見る限り、とてもそんなことをしそうもないキャラクターが行うためです。
舞台は東西を壁で分断された架空のロンドン
この作品の舞台となるのは、19世紀末に強大な軍事力でローマ帝国の再来と謳われる覇権国家を樹立するも、革命の結果『王国』と『共和国』に分裂したアルビオン王国(アルビオンはイギリスの雅称(がしょう))
首都:ロンドンは壁で東西に分割され、各国のスパイが入り乱れる影の戦争の最前線となっています。
って、
なんだか20世紀の東西ドイツみたい!
という感じですw
そのままドイツにしなかったのは19世紀末のロンドンの街並や服装を使いたかったか、そちらの方がより日本人に馴染みがあるからかなと。
19世紀のイギリスと言えば、ヴィクトリア朝や産業革命で有名ですし、その時代を舞台にした『エマ』『黒執事』『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド(第一部)』などの漫画やアニメもあります。
さらに、007(ダブルオーセブン)やジェームズ・ボンドの影響でスパイ=イギリスといったイメージも強いからじゃないかなと。
また、リアルにはない『ケイバーライト』という無重力が作り出せる物質が存在し、それを応用した兵器や道具なども登場するスチームパンクな一面も。
日本人も登場するよ
架空のロンドンが舞台ですが日本人も登場します。
画像の少女がその日本人でスパイチームの一人のちせ(本名:藤堂ちせ)
佐賀藩出身の士族で、剣術の腕は達人レベル。
リアルでの日本の19世紀末といえば、時代は江戸から明治に移行して廃藩置県(はいはんちけん)が行われて藩ではないので、こちらも架空の日本となっている模様。
なんだか妙に日本人の作法も強調されていますし(笑)
このちせがチームに加入する話では多数の日本人が登場し、時代劇さながらの激しいチャンバラが行われます。
まあー、この殺陣(たて)がかなり本格的で気合が入っていましたね~
一見の価値ありです!
昔の映画を彷彿させるシーンや演出
この作品を観ていると妙に懐かしい気分になるんですよ。
なんか昔の映画、特に洋画なんかで見たシーンや演出がちょいちょい出てきて。
この辺は狙ってそういったレトロな演出やシーンを入れているのか、はたまた時代設定が昔の映画と被るたまたまそう見えるか分からないのですが。
スパイものということで特に物悲しい演出やシーンが多いですね。
ラストがなんともやり切れない気持ちで終わるような。
このパターンでいけば、もしかしたら作品全体のラストも数人が死亡する、または全滅シナリオもあり得るんじゃないかと想像させるほどに(このブログを書いている時点ではまだ最終話まで放送されていません)
そんなちょっとした昔の洋画のような雰囲気も味わえる作品です。
プリンセス・プリンシパルの独自評価・考察
この作品の特徴はギャップと世界観でしょう。
展開も空も明るいお昼(女子高生)のシーンと展開も空も暗い夜(スパイ)のシーンではまったく別物ですからね。
このギャップが感情に大きな高低差をつけてくれます。
ゴルゴ13(ゴルゴサーティーン)のような日頃から冷酷な殺し屋が殺しをするのと、日頃はキャッキャッウフフな女子高生が殺しをするのではインパクトが全然違いますからね~
また、世界観もそれらを盛り上げる。
今よりも照明が少なく、国が二つに割れて現代の日本より雰囲気が重いであろうロンドンの夜の街並は画像のように全体的に暗い印象。
そんな暗い街並で暗躍するのでさらに昼(JK)のシーンとはギャップが大きくなっていますから。
ひとこと感想
プリンセス・プリンシパルはスパイアクションと女子高生(JK)萌えと昔の映画のような雰囲気が楽しめる作品。