ファンタジーな異世界転移は大歓迎だけどSFなタイムスリップは出来れば避けたいすやまたくじです。

今回はそんなSF漫画の一つ『創世のタイガ』の感想レビュー評価・考察を。


創世のタイガとは?

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  • ジャンル:SF、タイムスリップ、サバイバル、歴史(原始時代)
  • 作者:森恒二
  • 掲載誌:イブニング
  • 連載期間:2017年~

狂乱の原始時代でサバイバル!!!

死と隣り合わせの生、現代では感じられなかった生きてるという実感。

時代が悪い。

言い訳にも使われることも多いこの言葉。

が、時代によって必要な才能も生き方もまったく違う。

現代でくすぶっている人物が他の時代に行って才能を発揮しないとは絶対に言い切れない。

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洞窟を抜けたら現代から古代へ

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僕らは大学の人類学ゼミの仲間と卒業旅行に来ていた

主人公のタイガは生きてる実感が乏しく、それがキッカケで彼女にもフラれ、色々なことを試して自分探しをしている青年。

そんなタイガ・レン・アラタ・ユカ・リカコ・チヒロ・リクの7人は大学の人類学ゼミの仲間。

卒業旅行でオーストラリアに来ていたところ面白そうな洞窟を見つける。

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平凡な自分に日常がフっ飛ぶような出来事は一生起きない

そう 思ってた

本当にそう思ってたんだ

好奇心からその中に入ってみると、ガイドにも載っていないそうとう古い壁画を見つけることになる。

世紀の大発見だ!と喜んでいると洞窟が突然の崩落。

その結果、来た道は完全に塞がってしまっていた。

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その異形の生物はここが明らかに僕らの住む世界と違う事を物語っていた

なんとか別の出口から洞窟から出てみると周りの様子が何かおかしい。

辺りを探索してみると、そこで見つけたのは異形の生物。

現代ではありえないその生物を発見したことで、ここが自分たちの住む世界とは違うことを知るのだった…。

 

舞台はマンモスや原始人がいる時代

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僕らの前に―――絶望の景色が広がっていた

帰れない…

仲間の一人:リクが異形の生物は100万年以上前の新生代(しんせいだい)前期の更新世(こうしんせい)に生きていたカリコテリウムじゃないのか?と問いかける。

が、古代壁画見て100万年は前の更新世にタイムスリップしたのか?と他の仲間は否定的でした。

それもその時代でもっともメジャーな生物の一つ:マンモスを発見したことで一変。

ここが原始時代なんだと絶望を持って実感することとなります。

ちなみに、更新世とか新生代とかは地質で区分した時代のことですね。

よく歴史などで使われる時代で表すと創世のタイガの舞台は原始時代辺りとなります。

また、原始時代は日本では一番よく使われますがこちらは俗語で、正しくは旧石器時代ですね(作中では分かりやすく原始時代となっています)

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人だ…間違いない!!

原始時代ということでマンモスなどの大型生物だけでなく人類も存在する時代。

人間といっても、もちろん今とは言葉も姿も違う。

ついでに言うと舞台も日本ではありません。

当然コミュニケーションがうまく取れないため、同じ人間とはいえ仲良くなれる保障はない。

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目が…!!!何頭いるんだ!?

ね…狙ってんのか?こっちを…

そして、何より原始時代では野生の動物から身を守るための街も近代武器も家もない。

野生の動物から身を守りつつ生きるための食料を調達し、さらに夜にはそれらを気にしつつ眠らないといけない。

楽しい現代の卒業旅行が一変、原始時代でのサバイバル生活が始まるのでした。

タイガたちは無事生き残れるのか?

そして、元の時代には戻れるのか?

さらに、なんのためにこの7人がこの時代へと飛ばされたのか?

目の前のサバイバルにSFな謎が背後に見える漫画です。

 

創世のタイガの独自評価・考察

馴染みのない時代の歴史とSFな伏線。

創世のタイガを一言で評価するとこんな感じですね。

ここからはその歴史とSFに注目して独自の感想や考察を語っていきます。

 

漫画やアニメでもあまり見られない原始時代とSFの謎

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あれはマンモスだ!!!

SFタイムスリップをテーマとしたアニメや漫画でもあまり見ない時代へのタイムスリップ。

創世のタイガはまずここに興味を引かれました。

タイムスリップものといえば、だいたい近い時代か、日本人が主人公のものなら戦国時代へタイムトラベルすることが多いですからね。

もっと前に戻るとしても恐竜の時代にまで遡ったり。

他であまりやってない原始時代という狙い所が良かったですね。

ちなみに、週刊少年ジャンプで2017年から連載されている『Dr.STONE(ドクターストーン)』の世界観もそんな感じですが、あちらは一度文明が滅びた未来が舞台でそこに現代の科学を灯していくという話なので原始時代というわけではありません。

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カリコテリウム

中新世~鮮新世 アジア ヨーロッパ アフリカに分布 肩高約1.8m

大きなかぎ爪を持っていたが草食である

前足が後ろ足よりだいぶ長くゴリラのように拳を突いて歩いていたと思われる

名前は知っているけれど、『はじめ人間ギャートルズ』などの創作のイメージしかない原始時代。

毛皮をまとい石斧を持った原始人や骨付き肉といった感じの。

そんな中で出て来る今は絶滅していない『カリコテリウム』などの未知の動物などはある意味ファンタジーを感じさせる存在感がありますね。

オオカミやワニといった今いる動物や爬虫類も大きさが全然違いますし。

それが出てくると上の画像のように分かりやすく解説してくれるので分かりやすい。

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マンモスは新生代でも割と新しい時代に生きてた

カリコテリウムは新生代でも古い時代にいたはず

ざっと100万~200万年くらい離れてる

そういった原始時代の歴史部分も楽しめる作品かと思いきや、マンモスとカリコテリウムは同じ時代に生きていないはずといったSF要素も加わってくる。

過去の原始時代にタイムスリップしたわけではないのか?

それとも、単純に歴史の予想が間違っていただけなのか?(過去のことはあくまで化石などで推察しているだけなので)

この辺も気になるところですね。

 

狩猟時代の方が豊かだつた?様々な歴史が紐解ける

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「意外にも豊かだった?狩猟採集時代の食料事情」

狩猟採集時代の人類の骨など遺留物を調べると意外にも栄養状態は良好で豊かな食生活を送っていたと言う

逆に農耕が始まった頃の人類の方が飢餓状態の遺留物が多く見つけられるらしい

人間は狩猟から農耕に移ったことで食料が安定した…と僕は思ってました。

たしか僕が学校で習った歴史の授業では先生がそんなこと言っていたと思うのですよ。

が、創世のタイガでは狩猟採集時代の人類の骨や遺留物を調べると、意外にも栄養状態は農耕時代よりも豊かだったという記述があります。

たしかに、この作品で見られるような人間が少なく、周りに動植物が溢れている状態なら狩りができれば食料に困ることはなさそう。

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太古の昔には3m近くにもなるイボイノシシの祖先がいた

今日(こんにち)ではその半分の大きさだが数万年前は巨大な種も残っていたと想像される

この時代の哺乳類は強く巨大なものが多く生存していた

何度も訪れる厳しい氷河期、人類の台頭による狩猟圧―――それらの要因によって獣達は小型化・高性能化(エネルギー効率・順応性)していった

しかしそうなる前、恐竜が滅んだ後、大型化し地上を席捲したのはマンモスや巨大な哺乳類達なのである!

そう この時代は巨大獣(きょだいじゅう)時代なのだ!!!

また、恐竜が滅びた後の原始時代がどうなっているのかについても解説。

この時代はマンモスを筆頭とした巨大な哺乳類たちが闊歩する巨大獣(きょだいじゅう)時代。

オオカミや猪といった動物なども軒並み今より大きい。

その後に訪れる厳しい氷河期や人類の台頭などの影響により、それらはより効率が良い小型化したという流れらしいです。

あまり馴染みがない時代だからこそ、新しい発見がそこかしこに溢れている漫画ですね。

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オオカミは犬の祖先である

何らかのきっかけで人と暮らすようになったオオカミ

パートナーとしてより良い個体が何代にも亘って選別交配されていった

人と暮らすオオカミ→犬の登場で人の暮らしは劇的に変わってくる

狩猟や闘いにまで影響を与えた正に“人類の友”が現れたのである

あと、個人的に興味深ったのはオオカミが犬の祖先というエピソードですね。

フワッとは知っている情報でしたが、それがどういった経緯でそうなったかというのを漫画で分かりやすく知れたのは大きかったですね。

創作とはいえ、オオカミとの出会いから付き合い方、さらに訓練といったまで描かれているのはなかなか興味深いですよ。

 

動物よりも一番危険なのは人間

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安全?いや…人間はこの世界で一番危険な生物だ

現代だろうが古代だろうが…ね

現代も古代も一番危険なのは人間。

登場人物の一人がサラッと言ったセリフですがなんとも本質を突いている。

みんな頭では分かっているけれど敢えて意識しないようにしているところですよね。

現代では直接的に命に関わることは少なくなっていますが、暴力・いじめ・詐欺などの生活を脅かす行為に人間は多く関わっていますからね。

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【リカコ】赤毛…茶髪…ガッチリした体格…ネアンデルタール人!!

【リク】そうだ…ネアンデルタール人とホモサピエンス…この2つがぶつかっているとすると

【アラタ】ああ!オレ達の推察は当たっている

ヨーロッパで繁栄していたネアンデルタール人とアフリカで発祥したホモサピエンスがぶつかり合った時代 場所に来ているんだ!!

そして、古代ではそれがもっと直接的。

違う種族の人間を見つけると問答無用で襲いかかってくる。

言葉も違うので交渉することすらできません。

ちなみに、今の人類の祖先はホモサピエンスですが、それ以外にもジャワ原人やネアンデルタール人などのヒト属も存在していました。

今では他のヒト属は絶滅していますが、かっては複数のヒト属が存在していたというなんだかファンタジーな世界観を想像させます(エルフやドワーフほどの違いはありませんが)

原始人のイメージと元となっているのもホモサピエンスではなくネアンデルタール人の方ですね。

創世のタイガではヨーロッパで繁栄していたネアンデルタール人とアフリカで発祥したホモサピエンスがぶつかり合った時代へやってきたよう。

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動物や爬虫類との戦い以上に激しいのがこの古代人とのバトル。

特に強烈なのがネアンデルタール人ですね。

筋骨隆々で今の人類よりも圧倒的に身体能力が高い。

集団で襲ってきて、逃げても痕跡で追跡してくるネアンデルタール人は非常に厄介な存在。

自然とのサバイバルだけでなく、こういった時代を超えた人間同士の戦いも創世のタイガの醍醐味の一つです。

 

創世のタイガのひとこと感想まとめ

創世のタイガは原始時代の歴史と命を賭けたサバイバルが覗ける漫画。

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