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歪な天才女優が挑む役者の世界『アクタージュ act-age』映画・ドラマ・演劇系漫画

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専門の学校にも事務所にも通ったけど、芝居の基本すら掴むことができなかったすやまたくじです。

今回は役者の世界をテーマとした漫画『アクタージュ act-age』の感想レビュー評価・考察を。

アクタージュ act-ageとは?

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  • ジャンル:職業&仕事(役者)
  • 作者:原作・マツキタツヤ、漫画・宇佐崎しろ
  • 掲載誌:週刊少年ジャンプ
  • 連載期間:2018年~

これは一人の天才女優の物語。

誰もが知っているようで意外と詳しくは分からない役者の世界。

そんな役者の世界の表と裏を一人の少女のサクセスストーリーを通じて描く。

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主人公は歪な天才性を持つ役者志望の女子高生

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カットがかかるまでの幕が降りるまでのその僅かな時間だけ

他人の人生を生きる

時に国境を時代も世界すらも超えた別人を体験する

そういう常軌を逸した喜びに魅せられた人間を役者という

スポーツや勉強とは違う。

訓練すれば誰もがある程度の上達を見込めるというわけではない他人を演じるという才能が必要な世界。

そんな自分とは違う別人を演じることに魅せられた人間を役者という。

主人公の女子高生の夜凪景(よなぎけい)もそんな世界に魅せられた一人。

夢である役者になるため、そして、家計を助けるために大手芸能事務所のオーディションに挑む。

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3万人から選び抜いてこのレベル…「もしかしたら」と期待してたが…審査員なんてするもんじゃねーな

【驚きの表情を浮かべて】なんだ、あいつは…

なんでそんなことができる…!?

こいつ本当に今、悲しみの中にいやがる

そこで出された課題は「悲しみ」

どいつもこいつも同じ顔。

3万人から選び抜いてこのレベルかと…。

そう落胆する審査員の一人:鬼才映画監督『黒山墨字(くろやますみじ)』の気持ちを一変させたのは夜凪の悲しみの演技だった。

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夜凪景はメソッド演技を極めている

恐らく独学で

末恐ろしいわ

その演技力はオーディションを主催した芸能事務所社長からも『独学でメソッド演技を極めている』と恐れられるほど。

ちなみに、メソッド演技とは『その役柄を演じるためにその感情と呼応する自らの過去を追体験する演技法』のことですね。

が、オーディションの結果は不合格。

歪な天才性が危ういというのが不合格の理由ですね。

オーディションに落ちたことで役者をあきらめ就職を決意した夜凪。

が、黒山がそこに待ったをかけるのだった。

 

鬼才映画監督との出会いが人生を変える

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黒山監督のプッシュがあり、大手芸能事務所の最終審査に進むことができた夜凪。

そこで出された課題は腹をすかせた野犬が目の前にいるという設定で行う無言劇(パントマイム)

いくらメソッド演技が天才的でも他は素人。

夜凪に否定的な芸能事務所社長は、野犬に襲われるという未体験のシチュエーションなら対応できないだろうと急遽課題を変更することに。

が、夜凪はそれに誰よりも早く対応。

そして、想像の野犬を周りにも感じさせるという離れ業をやってのけるでした。

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どんなに異常な性質も観客の前では奴をスターにする武器

結果、周りから『天才だ!』と拍手喝采を送られることになります。

現実と芝居の境界が曖昧。

一般的に見れば常軌を逸したようなこの才能も観客の前では夜凪をスターにするための強力な武器。

これで晴れて大手芸能事務所に所属するのかと思ったら…

やっぱり落とすんかいっ!?

どこまでも強情なマダムです(笑)

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黒山墨字(くろやますみじ)映画監督だ。お前は?

夜凪景(よなぎけい)役者

そんな夜凪を黒山監督が直接スカウトする。

というより、オーディションの最終審査に薦めたのは夜凪を試すためだったみたいですね。

最初からこの原石を自分で育てる気マンマンなようでw

ここから始まる歪な天才女優と鬼才監督との物語が。

 

アクタージュ act-ageの独自評価・考察

映画・CM・ドラマ・舞台など、役者の世界の表と裏が覗ける。

それがアクタージュの一言評価。

ここからはそこに注目して独自の感想や考察を語っていきます。

 

映画・CM・ドラマ・演劇など、役者の世界を裏側まで

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“エキストラ”群集通行人

主人公達の背後に隠れるその他大勢で決まった台詞もない

でも、必ず必要な人達

如何にして劇的に描くか?

役者に限らず、これは職業・お仕事系マンガ全般に共通することですね。

リアルにある世界と職業だけに分かりやすい反面、バトルやファンタジーなどの漫画の人気ジャンルと比べるとインパクトが弱い。

その引きの弱さをどうカバーするのか?

アクタージュではそれをいきなりオーディションから描き、夜凪を映画・CM・演劇・ドラマの現場で鍛えていくという流れで対応してきました。

リアルでよくあるレッスンやオーディションに挑む前の下積み段階から描くとやっぱり絵が地味ですからね~。

余計な部分を省き、いきなりバン!とメインを持ってくる構成がいいですね。

また、業界用語や独特の慣習などをやる前に簡潔に解説してくれるのも分かりやすい。

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【男性役者】よし、早々に 彼が状況を明確化してくれた!問題はその次だ。どう「殺し合い」に展開を繋げる!!

【女性役者】時間がない!考えるんや!自然に「殺し合い」に繋がる台詞を!

そして、メインとなる演技のシーン。

役者をテーマとしているだけにここで勝負が決まると言っても過言ではない。

演技のシーンでは芝居の流れをメインとしながら、役者それぞれの心の声を描くスタイル。

始まる前の演技プランとか、この芝居をしてこう見せるためにこう動くとか、共演者の演技を予想したり引き出したりする駆け引きなども出てくる。

この辺の心理戦にも似た演出が盛り上げてくれます。

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芝居はスポーツじゃない

よってオーディションの審査に明確なルールもない

また、演者だけでなく監督などの思惑も描かれる。

オーディションであれが、どういった審査基準でこういった役者が欲しく、こういった演技をするのならいらないとか。

映画などの本番の場面ではこう動いて欲しいとか、逆にこう動いてくるかといった驚きなど。

スタッフも含めて、一つの作品を創っていくという過程の描き方がうまいなと思える作品です。

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らしくないですよ

あなたの仕事は拘りを追求することじゃない

売れる作品を完成させることです。

かと思えば、業界の裏側なんかも描いているくるから油断できない。

映画一本作るための予算やそのために自分の作りたい作品よりも売れるものを優先するといった裏事情などを。

この辺は大人の世界を舞台としているからこそ避けられない部分。

綺麗ごとだけじゃない部分がただの青春ものとは違うスパイスとなっています。

 

才能がアンバランスだからこそ面白い原石磨き

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エキストラがいきなり主演に飛び蹴りをかます!

それが上の画像のシーンですね(笑)

夜凪はメソッド演技を極めている反面、その他に関しては素人レベル。

パラメーター表にしたら一つだけ飛び抜けている歪な状態ですね。

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【夜凪】私、女の子を見殺しになんて出来ないわ。何か他の方法ないんですか?

【監督】ないよ。役者にとって台本は絶対だから。「少女を見殺しにする人間になる」それが君の仕事だよ

【黒山】ステージ2「他人を演じろ」良い勉強の場だろ?

演じるのではなくその役に入り込んでしまう。

さらに自分をベースとしているため、正義感が強い夜凪は少女を見殺しにすることができなくて飛び蹴りをかましたというわけですw

結果、夜凪は台本を変えて欲しいとお願いしますが、当然エキストラ相手にそんなことはしてくれません。

監督からは台本通りに演じるのが君の仕事と言われる始末。

この足りない部分を現場で鍛え、如何に成長していくのかが見所。

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カット!カット!

あいつを…あのエキストラを外してくれ・・!

黒山の野郎、何しやがった!

たった一人のエキストラにシーンごと喰われちまう!!

夜凪はメソッド演技だけでなく弱点をカバーする対応の早さも天才的。

瞬時に対応できる器用な天才ではないのですが、なにかしらの対策を見つけて修正してくる。

この見た目に反して、どこか泥臭い夜凪のキャラクターもスポ根的な要素を感じさせる要因となっています。

結果、上の画像ではエキストラでは収まり切れない存在感を発揮することになりますが(笑)

これが王道的な天才だったら綺麗にまとまりますが、盛り上がりに欠けますからね。

個人的には自分が演技の才能が全くなかったため、才能がない主人公が這い上がっていくというパターンも見てみたかったですね。

その時はどういった努力をするのかとおおいに興味があります。

 

現場・仲間・ライバル達との出会いを通した成長物語

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なんでこんなメチャクチャできんねん!

皆必死やのに!真剣やのに!!

人の気持ちが分からんなら役者なんかやめてまえ!!

異常な性質を見せる夜凪は普段周りから浮いています。

別にいじめられているとかではないですが、美人な見た目と変わった性格で学校では近寄りがたい存在といった感じ。

そういったこともあって社交性も決して高いとは言えず、さらに演技では歪な天才性を見せることから周りの役者とぶつかることも多い。

特に初期段階では周りに合わせた演技も出来ず、さらに自分も俯瞰できずに役に入り込んでしまいますし、当たり前と言えば当たり前ですよねw

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女優 百城千世子(ももしろちよこ)

もはや演出家いらずだ

それらの欠点を現場の経験と共演者の芝居を糧としてどんどん成長していくのが夜凪の真骨頂。

仲間との助け合い、ライバルとの凌ぎ合い、すでにスターと呼ばれる女優から技を盗んでいく。

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役にハマッた時の夜凪さんの芝居は“本物”です

それらがかみ合い、役にハマった時の夜凪の演技はスターに迫るほどの存在感を発揮する。

ここでも夜凪のキャラクターが活きてますね。

いきなり溶け込むのではなく、徐々にフィットさせることでドラマを盛り上げる。

歪とはいえすでに天才であることを知っているため、序盤の全く存在感を発揮していない場面などは読者をやきもきさせますから(笑)

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そんな鬱憤を晴らすかのようにラストはガッチリと決める。

クランクアップ(映画の撮影完了)など、役者としてだけでなく人間として成長した夜凪の姿を見るとちょいと胸にくるものがありますw

役者の仕事の見せ方はもちろん、この辺の作品としての見せ方がどんどんうまくなっていくのもこの漫画の魅力です。

 

アクタージュ act-ageのひとこと感想まとめ

アクタージュ act-ageは役者の世界と一人の女優の成長を楽しめる漫画。
あと、業界の裏事情や予算などが知れるのもけっこう興味深い。

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