
あなたの心の赤坂衛:すやまたくじです。
アニメや漫画をより楽しむための考察や解説をお送りしています。
今回はそんなアニメ『ひぐらしのなく頃に業』皆殺し編と祭囃し編を解説ー!
初見勢向け♪
ひぐらしのなく頃に業 17話
謀ったな、沙都子っ!?
山狗よりも今回は番犬が活躍する
まさかの鷹野の黒幕からの怒涛の展開
これで平和と見せかけておいての想像以上の大どんでん返し
ブロッコリーとカリフラワー、緑色なのはどっち?
今度は沙都子が黒幕の番#ひぐらしのなく頃に業 pic.twitter.com/UNg7mOH0na— アニメマンガ名探偵すやまたくじ (@suyamatakuji) January 28, 2021
業の17話・18話で、旧作を知らないよく分からないという声が再び多くなったので、今回はそんな初見勢向けの解説となっています。
動画解説:黒幕・鷹野の祭囃し編【ひぐらしのなく頃に業】考察のために皆殺し編も合わせて新旧解説(約15分)
この記事で分かる目次
『ひぐらしのなく頃に業』考察のための皆殺し編と祭囃し編での鷹野三四を解説
17話で出てきた皆殺し編のラストと18話で出て来た祭囃し編のラスト。
けれど、旧作を観てないと鷹野が何をしたかよく分からないよという声があったので、今回もこれらをギュッとまとめて解説。
業を考察するためにも、旧作のラスボス鷹野三四の情報は欠かせない。
ちなみに、旧作の鬼隠し編と解答編である罪滅ぼし編は業の鬼騙し編と比較しながら、
綿流し編と目明し編を綿騙し編と比較しながら、
祟殺し編と皆殺し編の前半(後半は今回解説します)を祟騙し編と比較しながら、それぞれギュッとまとめて解説しています。
ちなみに、ブログ版、または動画の概要欄で漫画版や小説版などの試し読み、その他のひぐらしの考察動画をまとめています。
気になる方はそちらもチェックしてみてください。
旧作の黒幕・鷹野三四の目的
皆殺し編後半と祭囃し編の解説に入る前に、まずはそれぞれのキャラクターの旧作での立ち位置を解説した方が分かりやすいと思います。
まずは旧作の黒幕である鷹野三四の正体と目的から。
鷹野の正体は入江機関の実質的なトップ(入江機関についてはこの後にまとめて解説します)
その目的は梨花ちゃんを殺して、村人全員が雛見沢症候群を発症する終末作戦を実行し、雛見沢滅亡という事実で祖父の論文を世界に刻むこと。
鳳凰院凶真もびっくりの狂気のマッドサイエンティスト。
旧作では梨花ちゃんが雛見沢症候群の女王感染者と言われており、フェロモンのようなものを出して、他の村人の症状を緩和している。
そして、その『女王感染者である梨花ちゃんが死亡してから48時間以内に感染者が一斉に末期症状を起こす』という説が挙がっていました。
まあこれは、旧作では一度も起こらなかったので間違いだと言われてますが、鷹野はこの説を信じていて、ループの度にこれを実行しようとするわけです。
では、鷹野はなぜそんな狂気の計画を実行しようとしていたのか?
それは自分を過酷な運命から救ってくれた義理の祖父・高野一二三(たかのひふみ)の意志を継ぐため。
高野一二三は雛見沢症候群を研究していたのですが、それが世間に認められることなく非業の死を迎えてしまいます。
鷹野三四はそんなおじいちゃんの無念を晴らすために雛見沢にやって来たが、十分な成果が出せないまま研究が打ち切られる危機に陥った。
そして、こちらは業でも描かれていましたが、自らも雛見沢症候群を発症したことで暴走。狂気の終末計画を実行しようとしたわけです。
入江診療所の正体『入江機関』
そんな鷹野が所属する入江診療所とは仮の姿。
その真の姿は雛見沢症候群を軍事利用するために設立された極秘研究施設『入江機関』
業でも描かれた通り、表向きは小さな診療所ですが、地下に大規模な研究施設がある形となっています。
ここで極秘裏に雛見沢症候群の研究が行われているわけでございます。
表向きは入江がここのトップですが、本当はただのお飾りで、真の入江機関のトップは鷹野。
入江は軍事利用に興味はなく、雛見沢症候群の解明と根絶のために協力しているスタンス。
この辺は業でも、入江機関が解体された後も雛見沢に残るなど、いい医者として描かれています。
山狗は入江機関に所属する工作部隊。
詳しくは自衛隊の特殊部隊というプロ。
ただ、山狗は鷹野に金で買収されていまして、鷹野の指示で梨花ちゃん殺しの汚れ仕事も請け負う旧作では実働面での黒幕と呼べる存在。
富竹・番犬
番犬は戦闘に特化した鎮圧部隊。
こちらも自衛隊の特殊部隊となっていまして、戦闘力では山狗も太刀打ちできないレベル。
このように山狗がクーデターを企てた時は、『こら!』と抑える役目となっています。
そして、富竹は入江機関の監査役。
会社なんかにもついてる不正していないか監視する役割ですね。
怪しい動きがあった場合、富竹が連絡して番犬が動く流れとなっています。
そのため、鷹野に業でも登場したH173(雛見沢症候群を強制的に発症させられる薬)を打たれ、綿流しの祭りの夜に自らの首を掻きむしって死んでしまう。
オヤシロ様の5年目の祟りに見せかけて、毎回のように殺されてしまうわけですが。
ちなみに鷹野は、その時に富竹もこっちに加わらないか?と誘うのですが、好きな女性の頼みでも、たとえ自分の命が懸かっていても、そんなことはできないと断る男を魅せる富竹です。
赤坂
ついでに、業では猫騙し編で登場した赤坂も、皆殺し編と祭囃し編で登場するので解説を。
警視庁公安部に所属する刑事。
本編である昭和58年より前、昭和53年に起こった建設大臣の孫の誘拐事件の捜査のため雛見沢を訪れ、大石と梨花に出会っています(ついでにこの時に山狗とも戦い、返り討ちに遭っています)
この時に妻のピンチを救ってもらい、さらに梨花ちゃんに助けて欲しいとお願いされていたことから、猫騙し編ではあのように梨花ちゃんのお願いを聞いて雛見沢に残ることになるわけです。
結果、業ではハッスル赤坂になってしまうのですがw
鷹野が梨花を騙し続けた工作
ちなみに、鷹野は旧作では皆殺し編の後半まで梨花ちゃんに黒幕だと気付かれることはありません。
いくら死ぬ間際の記憶が無くなるとはいえ、100年もループしているのに、なぜ梨花ちゃんは気付かなかったのか?
それが鷹野が富竹と同じ綿流しの夜に行方不明となり、死んでいたからですね。
もちろん、これは死体を偽装した山狗による工作ですが、これによって梨花ちゃんは鷹野が死んでいると思っていたため、ずっと黒幕にたどり着けなかったわけです。
皆殺し編後半の解説
旧作のラスト前(ラストが祭囃り編)エピソード、皆殺し編の前半のメインは祟騙し編と同じく、鉄平と沙都子の問題。
皆殺し編ではキレイな鉄平説が起こらないぐらい、ガンガンに虐待をしているシーンを見せるなど、大筋は同じだけど内容はけっこう違う。
この辺については『祟殺し編と皆殺し編の前半を祟騙し編と比較』で語っているので、詳しくはこちらをご覧ください。
皆殺し編も沙都子救出のハッピーエンドで終わらず、そこから鷹野たちとの対決に繋がっていく流れ。
黒幕が分からない梨花ちゃんは、ついに部活メンバーや大石に、ループのことは伏せて、雛見沢症候群や自分が何者かに命を狙われていることを告白。
みんなに信じてもらい、協力してもらうことになったので、これでもらったも同然だ!という流れになるのですが、大石たちは先に山狗によって消されてしまう。
部活メンバーだけで山狗と戦うことになるのですが、当然ながらプロである山狗に勝てるわけなく、業の17話のあの
ブロッコリーとカリフラワー、緑色なのはどっち?
のあの惨劇に繋がっていくわけでございます。
ちなみに、業で圭一の死体だけなかったのは、圭一は一番最初に鷹野に撃たれて死亡。
その後に部活メンバーが逃げてる最中に捕まったので、圭一だけあの場に死体がなかったわけです。
結果、皆殺しへ編ではみんなの力を合わせたけど敗北。
鷹野の想いを打ち破るには、羽入の力も必要とみんなに死後の世界で説得されたことで、ついに祭囃し編から羽入が参戦。
業の18話の回想で羽入が実体化していたのは、この影響でございます。
また、皆殺し編で赤坂は猫騙し編のような感じで登場しますが、すぐに奥さんと温泉に行ってしまって、鷹野たちとの決戦には参戦しません。
結果、『赤坂は肝心な時にいなくて使えないのです』と梨花ちゃんに言われてしまい、ファンからも温泉という不名誉なあだ名を付けられてしまった不遇のキャラ。
それを可哀想に思った原作者の竜騎士07により、祭囃し編では『これでもか!』というぐらい、赤坂は救世主的な大活躍することになります。
祭囃し編の解説
旧作最終章の祭囃し編は鷹野三四がまだ田無美代子の幼少期から始まります。
ここでどんな不幸に見舞われ、高野一二三に引き取られて改名し、どんな想いで成長していくのかが描かれることになります。
事件を起こす動機については、鷹野のキャラ紹介で解説したのでカットしますね。
その後に、ダム戦争から4年目までのオヤシロ様の祟りなど、過去の雛見沢で起こった事件の真相が描かれる。
1年目の現場監督バラバラ事件ではその首謀者を捕まえて解剖、3年目では研究の邪魔をする古手夫妻を山狗の工作を使って亡き者にした。
業の鷹野は反省しましたが、これらの過去に起こった事件の歴史は変わってないので、自首したところで鷹野には重い罪が課せられるんじゃないかなと思います。
そして、中盤からいよいよ梨花ちゃんたちの反撃が始まる。
今度は黒幕分かってるわけですし、神様である羽入も加入しましたから。
しかも、皆殺し編の梨花ちゃんは、黒幕が鷹野であることを忘れないために、
麻酔なしで腹かっ捌きなさい!梨花死すともその想いは死せず!
みたいな『侍かっ!?』といった壮絶な死に様を見せましたから。
こりゃ今回はいきなり反撃できる状態と思っていたら、
いや、忘れてんのかーい!
というまさかの皆殺し編の記憶なし。
吉本新喜劇だったら、全員ズッコケちゃうような始まり方でしたが(まあ、羽入が覚えていたので大丈夫だったのですが)
そんな羽入の情報を元に、今回は皆殺し編以上に万全の態勢で挑み、今度は逆に鷹野たちを翻弄する。
特にハッスル赤坂が大活躍。
5年前に山狗にやられた赤坂とは一味も二味も違う。
今度は複数の山狗を同時にやっつける赤坂無双状態。
この無双状態、梨花ちゃんも目の前で見ていたので、猫騙し編では『温泉行かせねーよ!』と、今回も救ってもらうためにあんなに必死に頼み込んだんでしょう。
結果、違った意味でハッスル赤坂になっちゃったけどw
そんな赤坂の活躍もあって今回も富竹も死なず、番犬とも連絡が取れ、あとは駆け付けるのを待つだけと思わせておいて、
まさかの祭囃し編でも、部活メンバーVS山狗の一戦が勃発。
しかも今回は、山狗の方がドリフのコントみたいにやられちゃう。
この辺、令和の時代に観ると違和感たっぷりなんですが、最終章なのでファンタジー色を強くしたのと、旧作が放送された2000年代の作品はシリアスでもコメディを入れてくる作品も多かったので、その辺の時代背景も関係しているんでしょう。
部活メンバーと番犬の活躍により、山狗メンバーは散りじりに。
あとは鷹野だけとなった時に部活メンバーと遭遇し、せめて最後に一矢報いると鷹野は銃を向けたんですが、その一発を近距離で外してしまった。
というところで、あの業の18話の冒頭に繋がるわけでございます。
祭囃し編の業と旧作の違い
その後の流れは、業の18話と同じなのですが、またここでも細かい部分が新旧では違う。
まず旧作では雛見沢症候群を発症した鷹野が首も掻きむしっていましたが、業では首には特にひっかき傷はなかった。
また、旧作と鷹野と富竹のやり取りは短くコンパクトにまとめられていましたが、業ではセリフ量がかなり増えていました。
特に旧作アニメにはなかった『田無美代子の人生をやり直そう』という富竹のセリフが追加されていたので、ここに何か伏線があるかもしれませんね。
あとは祭囃し編で大活躍し、旧作では富竹と一緒に現れたハッスル赤坂の出番がバッサリとカットされていたのも大きな違い。
『ひぐらしのなく頃に業』考察のための皆殺し編と祭囃し編での鷹野三四を解説まとめ
今回の話をまとめると、さすがにここまで来ると、旧作アニメ観てない初見派にはきついよねと。
というか、アニメ制作側のインタビューを見ると、今は動画配信があるので、初見派には途中で旧作を観てもらえるように気合入れて作ってるらしい。
見る時間がない人は、わたくしの解説記事を役立てて頂ければと思います。