
あなたの心の小さな熊:すやまたくじです。
アニメや漫画をより楽しむための考察や解説をお送りしています。
今回のテーマは『スーパーカブ』第6話の裏解説ー!
思った以上に攻めてます!
スーパーカブ 6話
今日はこのくらいにしてやるか
礼子のバイク回から小熊の日常回へ再び
…と見せかけて、まさかの修学旅行をカブで行くだとっ!?
山梨から富士山・湘南弾丸道路・鎌倉まで
やっぱりカブは優秀だ#スーパーカブ pic.twitter.com/v9rmadlrPc— アニメマンガ名探偵すやまたくじ (@suyamatakuji) May 12, 2021
ちなみに、僕はアニメで放送された部分の原作ラノベを読んだ上で、アニメではカットされていた部分をいくつかピックアップして解説や考察を行っていきます。
動画解説:【スーパーカブ】6話アニメ裏解説・感想。礼子との二人乗り以上に危険な小熊の名前の由来(約16分)
この記事で分かる目次
アニメ『スーパーカブ』第6話の解説・感想・考察
今回の第6話の感想を一言でまとめるなら、通常運転に戻ったと見せかけて、小熊さんが思った以上に攻めてきたーーー?!
熱が出た時は、またまたスーパーカブらしく、王道に修学旅行を楽しまない展開と思ったら、まさかカブで追っていくとはね。
大人しそうなコミュ障の少女に見えて、実は熱いハートを持っている小熊さんの真骨頂が爆発しました。
今回もこのカットされた部分を中心に、実はこのシーン、小熊は心の中ではこんなこと思ってましたという感じで、裏解説していきます。
ちなみに、ブログ版、または動画の概要欄で、原作ラノベとマンガ版の試し読み、その他の関連動画をまとめています。
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ナレーションでカットされた部分
アニメではナレーションだけで終わってしまったエンジン改造にイエローナンバーへの変更。
ここは原作ラノベはしっかりと描かれています。
エンジン改造にいつもお世話になっているシノさんのとこのバイク屋に持って行く話。
そこで小熊が売ってもらったスーパーカブが人を三人殺している話は嘘だったということを話した時のシノさんのリアクションなど、珍しくシノさんが色々と話すシーンが見れるようになっています。
また、イエローナンバーを手に入れて、小熊がこれから変えようとしているシーンが挿絵で描かれているのですが、小熊さんらしからぬ満面の笑みで『わーお♪』みたいなポーズを取っていて、『小熊さんっ!?』といったような姿が見れるようになっています。
山梨なのに鎌倉修学旅行の理由
山梨の高校がお隣の神奈川県の鎌倉で修学旅行。
高校の修学旅行にしては随分近くで済ませたものだと小熊も心の中でツッコんでましたが、学校の創業者が鎌倉幕府にもゆかりのある人とかで、ずっと修学旅行は鎌倉に決まってるとか。
とはいえ、修学旅行の積立金は他の高校と同じようにやってるみたいで、移動費で節約した分、それが旅館や食べ物にお金が回っている模様。
修学旅行とか興味なさそうな小熊もみんなと一緒に浮かれていたのは、周りの熱気にあてられたというのあるけれど、豪勢な旅館でいつもは食べられない豪勢な料理を食べられるのを非常に楽しみにしていたからです。
小熊の懐事情
原作ラノベではここで小熊の懐事情についてもさらに詳しく語られています。
奨学金で生活しているというのはアニメでも明かされていますが、これなんと返済義務がないバージョンじゃなくて、返済の義務があるバージョンの奨学金でした。
親がいなくなったから、てっきり返済の義務がない方だと思っていたのですが。
順調に返済できれば、10年後ぐらいには返済できるそうです。
それなら、前々から言われてる通り、生活保護をもらえばいいんじゃないか?という意見もありますが、これはスーパーカブに限らず、他の作品でもどんなに貧乏でも貰っている主人公とかほとんど見たことないので、これはイメージの問題であえて避けてるんじゃないかなと思います。
特にこの作品の場合、カブ関連にけっこうお金をかけているので、そこを突っ込まれるのを恐れて、奨学金も返済義務がある方にしているんじゃないかなと思います。
熱は一度目よりも二度目の方が腹が立った
いよいよ鎌倉修学旅行当日、熱かいっ!?という展開に、スーパーカブはこういうとこでも王道展開からちょっとずらしてくるのかと思ったものです。
『嘘でしょ?』と言ってた小熊ですが、一回目はしょうがないなというぐらいの気持ちでした。
小熊が本当に腹が立ったのは、二回目で熱が下がっていたときですね。
この時に自分に腹が立って、豪勢な料理が食べられない上に、当日キャンセルだから積立金も戻って来ないと、ムキー!となっている状態。
ちなみに、修学旅行はボクも当日キャンセルしたのですが、その時は返金してもらえたので、積立金に関しては小熊の勘違いかもしれないけれど(学校によって違うのかもしれないけれど)
外に出た時の小熊さん、心の中ではそんな『ムキー!』となっている状態で、カブを見つけたときは『これだ!』といった感じ。
そっから本当に鎌倉に行っちゃう、もうコミュ障ちゃいますやん!といったアグレッシブすぎる行動力から生まれたスーパーカブならではの鎌倉修学旅行開始です。
ルートは二つ
小熊の家から鎌倉に向かうルートは二つ。
小熊がある程度ルートを知っていたのは、今回原作からカットされた部分で、けっこうカブで走り回って色んな所に行ってのと、礼子から話を聞いていたから。
二つの内、富士山があるルートを選んだのは、もちろん礼子の影響。
前回、自分のカブなら富士山の頂上に登れたと言った手前(冗談じゃなかったんかい!)、時間があるなら富士山に登ってみようとこの時から考えていたからです。
服装
鎌倉に出発しようとした小熊さん、制服でバイクに乗るのは危険だからジャージを着るのはアルバイトでもやっていたこと。
ただ今回は、ジージャン・ジーンズの上にジャージを羽織った形。
でも、今回は下はジャージじゃなくてジーンズ。
なぜこんなことをしたのかと言うと、県外に出るのに上下ジャージだと恥ずかしいと思ったから。
やっぱり小熊さんもなんだかんだで女の子。
そして、上下ジャージだと、みんなと合流するときにへりくだっているようで面白くない。
さらに、カブで追っかけた時点でもはや優等生じゃないんだから、今さら優等生ぶってもしょがないでしょといった感じで、折衷案として上だけジャージを羽織る形にしました。
あいかわらず大人しそうに見えて、ちょいちょい強気な部分を出してくる小熊さんです。
ちなみに、家を出るときに行ってきますと言ったのは、初めての遠出で無事に着けるのかという不安と、一人暮らしをするようになって初めて数日家を空ける感傷などもあって、行ってきますの言葉が出てきたんじゃないかなと思います。
礼子に電話した理由
そんな小熊ですが、不安に思っていたことがある。
果たして鎌倉まで無事に着けるのか?そして、着いたとしても追い返されたりしないのか?ということ。
それで最初は学校に電話しようと思ったのですが、どうせ電話しても『危ないからやめなさい』と言われるだけ。
それならそんなこと言わなそうな礼子に電話しておこうと思ったわけですね。
まあ、礼子も最初は危ないからやめときなさい。って言ってたけどw
その後のやり取りと、自分も一緒に頼んであげるといった礼子の言葉によって、追い返される心配が減ったこととはもちろん、鎌倉まで向かう勇気ももらえたシーンでもあります。
小熊の名前の由来は少年との出会いから
アニメでは富士山に向かう前に、もう一度礼子と電話してましたが、これは原作にはないアニメオリジナルシーン。
原作ラノベではここでパンクして困ってるカブ乗りの少年と出会うエピソードがあります。
今回の序盤でカットされたエピソードで、実は小熊もパンクを経験していて、パンク修理が自分で出来るようになっています。
それで、小熊もカブに乗るようになって色んな人に助けられたので、今度は自分がその恩返しをしようかなといった感じで、その少年を助けることになるのですが、
その少年が同じカブ乗りとして許せなかったこと、スケベ心を出してちょっとナンパみたいなことをしてきたので激おこへ。
冷たい視線と冷たい言葉を浴びせ、最終的に少年のスネを蹴り飛ばすという『小熊さんっ!?』といった事態も起こっています。
他の裏解説でも言った通り、小熊ってけっこう心の中では激おこになることが多い。
そのことから小熊の名前は小さなクマから取っているんじゃないかというコメントがありましたが、この原作のエピソードでそれがさらに強まりましたね。
熊は怒らせると凶暴なのはもちろん、集団ではなく個で生活するという部分も小熊と被っている。
見た目的にもその特徴的にも、熊をスケールダウンしたイメージで、小熊という名前にしたのかもしれないですね。
ちなみに、原作では温泉の時に礼子にこの話をして、礼子は大爆笑してました。
富士山に登った理由
小熊が富士山に登ったのは前回の礼子との話があったから。
それに加えて、心の声を見る限りでは、礼子への対抗心みたいなものも少しあるみたいですね。
礼子が登ったんだったら自分も登っておこう。
また、礼子ほど高い標高には登れないけれど、登っておけば礼子と同じく、自分は富士山の途中までバイクで登ったと言えるといったちょっとしたたかさなんかも覗かせてました。
アニメでは礼子が温泉で熱弁していた日本のあらゆる坂を登るためにあるカブの一速も、人間が小走りになる程度のスピードしか出ないということで、標高が上がったことによる息苦しさと耳キーン!で想像以上に大変でした。
今日はこれぐらいで勘弁してあげる
と言ったセリフは、礼子が登ったなら自分も次ももっと高く登ってやろうという気持ちと、そんなヘロヘロなくせに強がり言っちゃう自分に笑ってしまったようです。
湘南弾丸道路などを見た心境
礼子も羨ましがった湘南弾丸道路などを通っているときの小熊の心境。
特攻の拓を読んだことある人なら、弾丸ストレートと言いたくなるところ。
原作ではこの辺の小熊の心境詳しく描かれていまして、一言でまとめると大満足!
潮風に包まれて走ったのがよほど気持ち良かったのか、『つまり、私はこういうことをしにきた』という心の声も飛び出すほど。
ちなみに、座って海を見ていたシーンもありましたが、あれは退屈だったみたいで、あくまで小熊にとってはカブに乗っているときに見る景色や風がテンションが上がるようです。
先生、激おこの裏側
カブで鎌倉まで来た小熊に先生激おこ。
しかし、隠れて二人でにんまりしていたように、当然ながら小熊は悪いと思っていません。
さらに、小熊は追い返されたりとか、自分だけ夕食が用意されない時も想像していて、ダメだったらその話し合いの場を蹴とばして、鎌倉のどっか美味しい店にでも入ってやろう。
その時は礼子も巻き込んでやろうと、本当に怒らせ厳禁、心の中では小さなクマです。
しかも、アニメではカットされたけど、少年を蹴とばしたエピソードもあるので、実際にそういうことが起こったら、小熊ならやりかねないなというハラハラ感もあり。
その時は、トサカに来たー!!!って、バック・トゥ・ザ・フューチャーのマイケル・J・フォックス並の怒りを見せるのかもしれない(小熊はローテンションで怒ると思うけど)
ちなみに、原作では帰りはバスに乗って帰るように言われ、カブはバイク輸送(だいたい3万円ぐらい)で送ることになったので、小熊にとっては『電車よりも高けじゃねえかっ!?』という、かなり手痛い出費となりました。
バイク二人乗りの注意点
小熊に礼子も加えた悪ガキコンビはまだまだ止まらない。カブ二人乗りで湘南弾丸道路、いや弾丸ストレートへと。
今度は二人でスピードの向こう側に行っちゃったよ。
そして、不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまわなくて良かったね。
でも、ここでバイク乗りの感想がざわついてました。
自動二輪であれば二人乗りはOKなんですけれど、免許取得から一年以上経過してないとNG。
なので、小熊は完全NG。礼子が運転していたらOKだったのかなと思います。
原作では小熊はこれに気付いていて、見つかったら違反で切符を切られる覚悟はしてました。
それよりも今は礼子との走りを優先するといった感じで。
スーパーカブの作風やキャラのイメージから違和感を感じ人もいるみたいですが、今回の裏解説から分かるように、小熊はそれまでにもけっこう色々とやってるしね。
そもそも修学旅行中はカブ乗っちゃっいけないと言われたのに乗っちゃってるし、作風もキャラも優等生的じゃなく、尾崎豊の歌に出てくるようなはみ出しの部分もけっこう意識してるアニメなんじゃないかなと思いますね。
また、リアル感やホンダが協力してることでも心配する声がありましたが、作品の最後にこれはフィクションですと記載してる。
そして、こちらも記載されてますが、ホンダが監修してるのはあくまでカブのデザインのみ。
ストーリーには一切関わってません。
なので、いくら世界観がリアルとはいえ、あくまで他のアニメと同じ扱いという形なんでしょう。
礼子は郵政カブからハンターカブへ
序盤でも少し暗い顔を見せていた礼子は、愛車の郵政カブがダメになり、ハンターカブへと乗り換えることに。
これは前回の富士山登頂で郵政カブがダメになり、泣く泣くハンターカブに乗り換えることになった…と見えなくもないですが、実は原作の小熊の分析ではどうやら違うみたい。
ハンターカブとニコイチにした礼子の郵政カブは部品が色々と余っていること。
さらに、郵政カブの部品は比較的手に入りやすいことから、ダメというのは言い訳で、前回の件でハンターカブに心を惹かれてしまって、気持ちがハンターカブに移ってしまったから郵政カブは終わりなんじゃないかと分析しています。
そう考えると、今回の礼子の悲しい顔もちょっと違った見え方がしてくる。
カブは100年後も走り続ける
カブも自分もずっと変わらず走り続ける。50年後も100年後も。
今回の小熊のナレーションによる締め。
いい感じに締めたのですが、自動運転とかドローンとか出てきている今、カブというかバイクが50年後は無くなるのでは?なんていうツッコミはありましたが、そのツッコミは野暮というもの。
今の小熊にとってはそうあって欲しい未来。
そして、未来は小熊が成長することで変わっていきますから。
アニメ『スーパーカブ』第6話の解説&感想&考察まとめ
スーパーカブ第6話をまとめると、今回はバイクを知らない人は絶賛、知ってる人は二人乗りでざわついた。
でも小熊は、カットされた少年の部分を除いても、けっこう色々と仕掛けてきてるよと。
もはやコミュ障の優等生と思っちゃいけない、小さなクマ、それが小熊。