
あなたの心の未完の大器:たくじです。
漫画やアニメをより楽しむための考察や解説をお送りしています。
今回はそんな未完の名作マンガ特集ー!
完結しない理由がある。
今回はそんな未完の名作マンガの完結しない理由について迫っていきたいと思います。
動画解説:【未完の名作マンガ】完結しない漫画おすすめ紹介【ベルセルク、アクタージュ、ハンターハンター】打ち切りだけじゃない休載の理由(約13分)
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未完の名作マンガ!完結しない漫画おすすめ紹介
今回は未完の名作マンガをピックアップ。
超面白いおすすめ作だけど、打ち切りだけじゃない、何かしらの理由があって完結しない、または完結しない可能性がありそうな漫画を10作品選びました。
ちなみに、ブログ版、または動画の概要欄で今回紹介する作品の試し読み、その他の関連動画をまとめています。
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ベルセルク
まずは先日話題となった三浦先生のベルセルク。
ベルセルクは1989年からヤングアニマルなどで連載されたダークファンタジーバトル漫画。
40巻まで刊行され、発行部数4000万部突破。
97年と2016年のテレビアニメ化に加え、劇場アニメも作られた大人気作。
緻密に描き込まれた画と、そこから描かれる重厚な世界観とストーリーが大好物で、ボクも新刊を楽しみにしていたのですが、ざんねんながら2021年5月6日に三浦先生が54歳の若さで亡くなったため、未完の名作となりそうです。
それ以前から休載が多くなっていましたが、その原因は緻密に描き込まれた画は当然ながら作業量もハンパないものとなっていまして、休載中も描き続けても連載ペースには間に合わないレベルだったとか。
20年以上前の掲載誌の巻末コメントでは、一時期過労により体調も崩していたそうです。
今回のこともそれが原因となったんじゃないか?と噂されていましたが、アシスタントのツイートによると、三浦先生はここ15年は食事や運動なども含めて健康的な生活を送っていて、持病もなくて心身共に健康だったようです。
そうやって健康に気をつけていただけに、今回の件は尚更ざんねんですね。
ガラスの仮面
こっからは古い順に紹介していきます。
まずは1975年から『花とゆめ』などで連載されている少女マンガの大名作ガラスの仮面。
49巻まで刊行されていて発行部数5000万部突破。
アニメ化に加えて、実写ドラマ化もされています。
色んな作品があるマンガ界でも珍しい演劇をテーマにした作品となっていて、当初は2巻で終わらせる構想だったのですが、それが50巻に迫るロングシリーズとなりました。
ガラスの仮面の特徴として、雑誌版から単行本にする際に大幅な変更をするようになっていて、特に単行本38巻以降は、雑誌版原稿を使用せず、全面的に変更をするという荒業を。
当然ながらその作業量も膨大となるため、やはりこの辺りから単行本の刊行ペースはかなり落ちてます。
2012年に刊行された49巻を最後に、50巻の発売は今のところ動きなし。
ただし、作者は「必ず最終巻まで描き続けます。」Twitterでコメントしています。
銀河鉄道999
銀河鉄道の旅はまだまだ終わらない。
銀河鉄道999は1977年からビッグゴールドなどで連載の松本零士先生のSF漫画。
アニメで大ヒットした鉄郎とメーテルの宇宙の旅が有名ですが、まだまだあの二人の旅は続いていたというわけです。
1981年に一旦完結しますが、1996年銀河鉄道999(エターナル編)として復活。
前のシリーズはアンドロメダ編となり、こちらがテレビアニメとかで有名な方ですね。
ビッグゴールドの休刊により、エターナル編はAmazonなどの書店では全21巻完結とされてますが、松本先生はWebで不定期連載し、999話まで描きたいと語っています。
999話となると、旧作も含めても今の5倍分ぐらいのコミックスを出さないといけない計算になるので、銀河鉄道999は完結させず死ぬまで描き続けたいと宣言なのかもしれませんね。
BASTARD!!(バスタード)-暗黒の破壊神-
青少年の心を揺さぶったあのジャンプの名作もまだ連載中。
BASTARD!!(バスタード)は、1988年から週刊少年ジャンプなどで連載のダークファンタジーバトル漫画。
ダークファンタジーでありながらギャグのようなノリを入れたり、青少年を揺さぶりまくるけしからんお色気要素を入れたことでも話題に。
過激すぎてテレビアニメ化もされてないのに(OVA化はされてますが)、発行部数3000万部突破の人気作。
けれど、まだ27巻しか出ていない休載の多さも特徴。
休載が多いのがバスタードも描き込みが緻密すぎて作業量が膨大だから(最初はそれで週刊連載やっていたという神技)
作画には強いこだわりがあり、それを向上させるために2000年代からデジタル作画へと移行。
結果、作画環境の大幅な変化が更なる遅延につながり、2012年に27巻が出てからは動きなし。
今はマンガよりデザインや1枚絵の仕事を中心にやっているそうで、今のところは連載再開する気持ちはあまりないようです。
攻殻機動隊
まだまだ原作漫画も動いてます。
攻殻機動隊は、1989年からヤングマガジンなどで連載のSFシリーズ漫画。
本格SFものとして大ヒットし、ファンも多いアニメが有名ですよね。
アニメシリーズも新作が出るなどまだまだ終わりを見せませんが、原作の方もまだ続いていて、第二部となる主人公の草薙素子が帰ってくるシナリオを用意しているそう。
攻殻機動隊を含め、原作者である士郎正宗(しろうまさむね)先生は未完の作品が多いのですが、これは非常に遅筆(ちひつ)であること、1995年の阪神大震災の影響と、親の介護で2013年まで創作活動が満足に行えなかったのが原因と語っています。
NANA(ナナ)
伝説的な女性マンガ。
ナナは2000年からCookie(クッキー)で連載の2人のNANAを中心に描く恋愛&バンド活動漫画。
21巻で発行部数5000万部突破、1巻あたり238万部という女性マンガの中では圧倒的な数字を叩き出しています。
アニメ化はもちろん、ゲーム・実写映画と大フィーバー。
その勢いのまま完結!…と見せかけて、2009年に作者の病気の治療のために長期休載へ。
今も連載復帰を待たれています。
HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)
一番有名な休載しがちの大名作。
ハンター×ハンターは1998年から週刊少年ジャンプで連載のダークファンタジー能力系バトル漫画。
36巻で発行部数7800万部突破、アニメ化も二度された。
が、週刊少年ジャンプ連載でありながら、1999年以降は毎年10回以上は休載。
ここ最近は年単位で休載するというのが当たり前となってきました。
休載といったら冨樫先生、冨樫先生といったら休載のイメージが強い。
2014年以降はジャンプでは異例の単行本1冊分(およそ10話)を掲載後、休載するというスタイルをとっています。
休載が多い理由については重度の腰痛を患っていること、一人で描きたいので極力アシスタントを使わないようにしているからと言われています。
その他にも、かなりゲーマーなので好きなゲームが出たら作業が遅れる、金銭的に成功しているので早く続きを描く気持ちが下がっているという噂なんかも。
バガボンド
冨樫先生と同じ時期にジャンプで活躍したもう一人の伝説。
バガボンドは、1998年から週刊モーニングで連載の歴史マンガ。
吉川英治(よしかわえいじ)の小説『宮本武蔵』を、スラムダンクでも有名な井上先生が独自のアレンジを加えて描く。
結果、アニメ化も実写化もしてないのに(実写化原作小説の方がされてますが)、37巻で発行部数8200万部突破の大記録。
内容の方も原作小説の終盤まで行ってるのですが、2014年の37巻を最後にストップ。
休載の理由については、当初は2010年に終わる予定だったみたいですが、その一番いい終わり時期に終わらせることができなかったことによる気持ち的なダウン。
それに体調不良も重なったのが原因みたいです。
気持ち的な部分は今は収まったみたいなので、体調と相談しながら自分のペースでやっていくようで。
キングダム
今は絶好調だけど。
キングダムは2006年からヤングジャンプで連載されている中国の戦国時代を描いた歴史マンガ。
61巻で発行部数8000万部突破。
複数のテレビアニメ化に加えて、実写映画も大成功。
歴史マンガの壮大に加えて、一騎打ちなど少年漫画のような熱いバトルもあるのが魅力。
長く連載されていますが、未だに長期休載などもなく連載ペースも今回のおすすめ作の中ではかなり好調。
だったら、未完の名作にならないじゃないか?と思うかもしれませんが、キングダムは7つの国を統一する物語ですが、61巻の時点でまだ一つの国も滅びてない。
原作者の原先生によると、100巻は超えるストーリーになりそうなこと。
そして、キングダムも非常に描き込みが緻密で作業量がハンパないみたいなのですが、2016年に出演した情熱大陸で、原先生は22時間働いて2時間の睡眠を取る生活を10年間続けてると語って、
いや、そんな自分だったら無理ー!
と思ったものですが、案の定、ここ数年は休載も増えてきているということで、さすがに身体に無理が効かなくなったんじゃないでしょうか。
原先生ももうすぐ46歳になるということで、年齢を重ねることでの体力低下は避けられない。
となると、今以上に連載のペースが落ちることも考えられる。
予定通り100巻以上描くなら、けっこうギリギリの戦いになりそうです。
アクタージュ act-age
ジャンプに新たな伝説を作るはずだった。
アクタージュは2018年から週刊少年ジャンプで連載された演劇をテーマとした漫画。
演技の天才少女・夜凪景が映画・舞台・CMと活躍の幅を広げていく。
演技にジャンプのバトル漫画的な要素も加え、12巻で発行部数300万部突破。
ガラスの仮面以来となるヒット演劇マンガを注目され、舞台公演の予定も入っていた。
いずれはテレビアニメ化か実写ドラマ化もされるだろうと期待されてましたが、原作担当がわいせつ罪で逮捕されたことで一転。
集英社編集部と残った作画担当の話し合いの結果、2020年に連載終了することになってしまいました。
ボクもコミックスを集めていて、呪術廻戦以上に好きだっただけに非常にざんねん。
アニメ化したらどんな風にこの世界観を描いてくれるか楽しみしていたのですけれど。
未完の名作マンガ!完結しない漫画おすすめ紹介まとめ
今回の未完の名作マンガをまとめると、若い頃は順調に連載していたけれど、ある程度の年齢になるとペースダウンになるパターンが多いよね。
体調を崩すだけでなく、年齢的な体力の衰えの影響も大きそうです。