退職金はNISAで運用|1,800万円まで利益に税金がかからない

退職金はNISAで運用。1,800万円まで利益に税金がかからない

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親に退職金が入るんだけど、全部NISAに入れちゃっていいの?

NISAに入れられるのは1年に360万円までです。1,800万円まで、利益に税金がかかりません。

退職金は、NISAで運用できます。

生涯で1,800万円まで、増えた分に税金がかかりません。

ただし1年に入れられるのは360万円までなので、数年に分けて入れます。

入れる金額1人の場合夫婦の場合
360万円1年1年
720万円2年1年
1,080万円3年2年
1,800万円5年3年

※NISAに入れ終わるまでの最短の年数。1人1年360万円までで計算。

1,800万円を入れ終わるまで、いちばん早くて5年かかります。

夫婦それぞれの口座を使えば、3年で入れられます。

全額は入れずに、近いうちに使うお金は預金に残してください。

退職金をNISAに入れる前に知っておく3つ。1,800万円まで利益に税金がかからない、1年に入れられるのは360万円まで(入れ終わるのは最短5年)、近いうちに使うお金は預金に残す

一度に全部は入らないのですわね。まずは口座を作っておきますわ。

口座開設は無料

目次 非表示

退職金はNISAで運用できる?1,800万円まで非課税

決まり中身
1年の枠360万円
成長投資枠年240万円
つみたて投資枠年120万円
生涯の枠1,800万円
年齢の上限なし
持てる期間期限なし

※金融庁のNISA特設ウェブサイトより。

NISAは、日本に住む18歳以上の人なら年齢の上限なく使えます。

買った商品の利益には、期限なしで税金がかかりません。

60代で退職金を受け取ってからでも、口座を作って始められます。

60代からでも口座を作れる

NISAは退職後も使える。年齢の上限がない、収入がなくても使える、口座はそのまま続けられる

NISAには、年齢の上限がありません。

退職して収入がなくなっても、口座はそのまま使えます。

現役の時から積み立てている人は、退職後も同じ口座で続けられます。

利益に税金がかからない

ふつうの口座では、利益に20.315%の税金がかかります。

1,000万円を年3%で20年運用できたと仮定すると、利益は約806万円で税金は約164万円です。

NISAなら、この税金がかかりません。

NISAは退職金の代わりにもなる

退職金が少ない会社で働く人は、自分で積み立てる方法があります。

月3万円を25年積み立てると、年3%の仮定で約1,338万円です。

40代から始める場合は、40代からのNISAの始め方を見てください。

60代からでも作れるんだ。親にも教えてあげよ!

年齢の上限なし

退職金は一度にNISAへ入れられない|年360万円まで

使う枠1年の上限生涯の上限
成長投資枠240万円1,200万円
つみたて投資枠120万円1,800万円
2つの合計360万円1,800万円

※つみたて投資枠だけで1,800万円を使うこともできます。

NISAには、1年に入れられる金額の上限があります。

2つの枠を合わせて、1年に360万円までです。

退職金が2,000万円あっても、1年目に入れられるのは360万円です。

1,800万円を入れ終わるのは最短5年

毎年360万円ずつ入れると、5年で1,800万円になります。

60歳で始めた人は、64歳の年に枠を使い切ります。

入れるのを待っている間のお金は、預金に置いておきます。

成長投資枠はまとめて買える

NISAの2つの枠。成長投資枠(まとめて買える)年240万円、つみたて投資枠(毎月の積立で買う)年120万円

成長投資枠は、好きな時にまとめて買える枠です。

1年に240万円まで、生涯では1,200万円まで使えます。

退職金のようなまとまったお金は、この枠から入れていきます。

つみたて投資枠は毎月の積立に使う

つみたて投資枠は、積立でしか買えません。

1年に120万円、毎月にすると10万円までです。

成長投資枠と合わせて使うと、1年に360万円まで入れられます。

夫婦なら1年に720万円まで入れられる

NISAの年間投資枠360万円、生涯の枠1800万円、夫婦なら3600万円、1人1口座であることを示した図解

NISAの口座は、1人に1つです。

夫婦それぞれの口座を使うと、1年に720万円まで入れられます。

相手の口座にお金を移す時は、夫婦でNISAの口座を分ける時の贈与の注意点を先に確かめてください。

枠は1年ごとに決まっています。退職金が入る前に口座を作っておくと、1年目から使えます。

1年目の枠を使う

退職金は全額をNISAに入れない|3つに分ける

退職金は3つに分ける。日々使うお金(生活費の半年から1年分)、5年以内に使うお金(リフォームや車の買い替え)、10年以上使わないお金(増やしながら少しずつ使う)

退職金は、老後の生活を支える大切なお金です。

全額をNISAに入れずに、使う時期で3つに分けます。

日々使うお金は預金に置く

生活費の半年から1年分は、すぐに出せる預金に置きます。

年金が始まるまで収入が減る人は、その期間の生活費も足します。

このお金があると、値下がりした時に売らずに待てます。

5年以内に使うお金も預金に置く

家のリフォームや車の買い替えなど、5年以内に使うお金も預金です。

株式の投資信託は、数年では元本を下回ることがあります。

住宅ローンを退職金で返す人は、その分も先に取り分けます。

10年以上使わないお金をNISAに入れる

分け方金額の例置き場所
日々使う
お金
500万円預金
5年以内に
使うお金
300万円預金
10年以上
使わないお金
1,200万円NISA

※退職金2,000万円の場合の例。金額は家庭ごとに変わります。

残った10年以上使わないお金を、NISAで運用します。

退職金が2,000万円なら、1,200万円をNISAに回す分け方が一例です。

金額は、年金の見込みと毎月の生活費から決めてください。

全部を入れなくてよいと分かって、安心しましたわ。

使わないお金で運用

一括と分割はどっち?退職金のNISAへの入れ方

入れ方1,800万円を
入れ終わるまで
年の初めに
360万円ずつ
5年
毎月
30万円ずつ
5年
毎月
15万円ずつ
10年

※毎月30万円は、つみたて投資枠10万円と成長投資枠20万円の合計。

NISAでは、退職金を一度に全部入れることはできません。

選べるのは、1年分の360万円をまとめて入れるか、毎月に分けるかです。

どちらを選んでも、1,800万円を入れ終わるのは最短で5年です。

早く入れるほど運用の期間は長くなる

長い目で見ると、早く入れるほうが運用の期間は長くなります。

年の初めにまとめて入れると、その年の1年分を丸ごと運用できます。

ただし、入れた直後に下がると気持ちの負担が大きくなります。

下がるのが不安な人は毎月に分ける

まとめて入れると毎月に分けるの違い。1年分をまとめて入れる(運用の期間が長くなる)、毎月に分けて入れる(買う値段がならされる)

値下がりが不安な人は、毎月に分けて入れます。

高い時も安い時も買うので、買う値段がならされます。

くわしい比べ方は、NISAの一括と積立の違いで計算しています。

入れるペースは途中で変えられる

入れるペースは、いつでも変えられます。

最初の1年は毎月に分けて、慣れたらまとめて入れる方法もあります。

使わなかった枠は翌年に持ち越せないので、1年ごとの上限を確かめてください。

毎月に分ければ、タイミングで悩まなくていいじゃん!

毎月の積立もできる

退職金の平均はいくら?定年では約1,896万円

学歴と職種定年の退職金
大学・大学院卒
(管理・事務・技術)
1,896万円
高校卒
(管理・事務・技術)
1,682万円
高校卒
(現業)
1,183万円

※厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」より。勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者。

厚生労働省の調査では、大学卒の定年の退職金は平均1,896万円です。

この金額は、NISAの生涯の枠の1,800万円とほぼ同じです。

退職金の大半を、非課税の枠の中で運用できる計算になります。

退職金の税金は退職所得控除で軽くなる

勤続年数退職所得控除
20年800万円
30年1,500万円
38年2,060万円
40年2,200万円

※国税庁 No.1420の式で計算。

退職金には、退職所得控除という大きな控除があります。

勤続38年の人は、2,060万円までの退職金に所得税がかかりません。

控除をこえた分も、半分にしてから税金を計算します。

NISAに入れても退職金の税金は変わらない

NISAは、運用で出た利益に税金がかからない制度です。

退職金そのものにかかる税金を減らす制度ではありません。

退職金の税金は受け取る時に決まり、そのあとの運用の利益をNISAが非課税にします。

退職金の相場|辞め方と制度でいくら違う?

辞め方ごとの退職金の平均(大学卒)。定年1,896万円、会社都合1,738万円、自己都合(定年より455万円少ない)1,441万円、早期優遇2,266万円
辞め方大学卒の平均
定年1,896万円
会社都合1,738万円
自己都合1,441万円
早期優遇2,266万円

※厚生労働省の令和5年の調査。勤続20年以上・45歳以上の管理・事務・技術職。

退職金は、辞め方で金額が変わります。

自己都合は1,441万円で、定年より455万円少なくなります。

早めに辞める予定の人は、NISAに入れられる金額も少なめに見ておきます。

退職金の制度がある会社は74.9%

会社の人数制度がある会社
1,000人以上90.1%
300人から999人88.8%
100人から299人84.7%
30人から99人70.1%

※厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」より。

退職金の制度がある会社は、全体の74.9%です。

30人から99人の会社では70.1%で、およそ3割の会社には制度がありません。

自分の会社に制度があるかは、就業規則の退職金の規程で確かめられます。

一時金と年金の両方がある会社は2,261万円

会社の制度定年の平均
一時金だけ1,623万円
年金だけ1,801万円
両方2,261万円

※同じ調査の大学卒・定年の平均。年金は一時金に直した金額。

退職金を一時金だけで出す会社の平均は、1,623万円です。

一時金と年金の両方がある会社は2,261万円で、638万円多くなります。

NISAに入れるお金は、一時金で受け取る分から考えます。

一時金と年金は税金のかかり方が違う

受け取り方税金とNISAとの相性
一時金退職所得控除で軽くなる
NISAにまとめて入れられる
年金公的年金等控除の対象
毎月の積立に回せる

※国税庁「退職金を受け取ったとき」「公的年金等の課税関係」より。

一時金は、退職所得控除で税金が軽くなります。

年金で受け取ると、国の年金と合わせて公的年金等控除の対象です。

どちらが得かは金額と勤続年数で変わるので、会社の担当に試算を頼んでください。

退職金の確定申告は原則いらない

会社に「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば、確定申告は原則いりません。

出していないと、退職金の20.42%が引かれて支払われます。

その場合は、確定申告をすると払いすぎた税金が戻ります。

退職金が入る前に口座を作っておくと、受け取ってすぐ始められます。

口座は先に作れる

預金のままとNISAで20年後はいくら違う?

運用の期間預金のまま年3%の仮定
10年1,000万円約1,344万円
15年1,000万円約1,558万円
20年1,000万円約1,806万円

※1,000万円の場合。預金の利息は0円として計算。

1,000万円を年3%で運用できたと仮定すると、20年後は約1,806万円です。

預金のままの場合とくらべて、約806万円の差になります。

年3%は仮定の数字で、値下がりする年もあります。

物価が上がると預金の価値は下がる

預金は金額が減りませんが、物価が上がると買えるものが減ります。

物価が毎年2%上がると、2,000万円で買えるものは20年後に約1,346万円分になります。

老後が長くなるほど、物価の影響は大きくなります。

預金の良さは元本が減らないこと

預金には、元本が減らないという大きな良さがあります。

近いうちに使うお金は、預金が向いています。

NISAと預金のどちらかにしぼらず、使う時期で分けてください。

年3%は将来を約束する数字ではない

年3%の仮定の考え方。運用した場合の仮定(値下がりする年もある)、元本は減らない(物価が上がると価値は下がる)、年3%は約束された数字ではない

この記事の年3%は、計算のための仮定です。

株式が入った投資信託は、1年で2割から3割下がる年もあります。

増える年と減る年があることを、先に知っておいてください。

老後にいくら足りない?不足する金額から運用額を決める

老後に足りない金額(30年の場合)。毎月3万円足りない1,080万円、毎月5万円足りない(NISAの生涯の枠と同じ)1,800万円、毎月8万円足りない2,880万円
毎月の
不足
20年25年30年
3万円720万900万1,080万
5万円1,200万1,500万1,800万
8万円1,920万2,400万2,880万

※単位は円。毎月の不足×12か月×年数で計算。運用の利益は入れていません。

運用する金額は、老後に足りない金額から決めます。

年金で毎月5万円足りない人は、30年で1,800万円が必要です。

NISAの生涯の枠と同じ金額なので、退職金をNISAで運用する意味が大きくなります。

毎月の不足は生活費から年金を引いて出す

毎月の不足は、生活費から年金の金額を引いて出します。

年金の見込みは、毎年届くねんきん定期便で確かめられます。

住宅ローンや保険の支払いが終わる年も、合わせて書き出してください。

60代から始めても運用できる年数は20年以上ある

NISAには、年齢の上限がありません。

65歳で始めても、85歳までなら20年運用できます。

使う予定のないお金なら、60代からでも積立の効果は出ます。

NISAで増やしながら取り崩すと何年もつ?

毎月の取り崩し預金のまま年3%の仮定
8万円18年9か月27年7か月
10万円15年20年
15万円10年11年11か月

※1,800万円を取り崩す場合。自分で計算。

退職金は、取り崩して使うことを前提に運用します。

1,800万円から毎月10万円を使うと、預金のままでは15年でなくなります。

年3%で運用しながら使えたと仮定すると、20年もちます。

使う分だけ売る

取り崩しの基本。使う分だけ売る、売っても税金はかからない、残りは運用を続ける

NISAは、使う分だけ売れます。

売っても、利益に税金はかかりません。

残したお金は、非課税のまま運用を続けられます。

売った分の枠は翌年に戻る

NISAで売った時の枠の戻り方

NISAで売った分の枠は、翌年に戻ります。

戻るのは、買った時の金額の分です。

急な出費で売っても、あとから入れ直せます。

年金で足りない分を取り崩す

取り崩す金額は、年金で足りない分を目安にします。

毎月の生活費から年金の金額を引くと、必要な金額が分かります。

使う金額が少ないほど、お金は長くもちます。

運用しながら使えば、退職金が長くもちます。まずは使わないお金から始めてください。

運用しながら使う

退職金でNISAの商品を選ぶ時の考え方

退職金で選ぶ商品。世界の株式の投資信託(長く持つお金に)、バランス型の投資信託(値動きをおさえたい人に)、高配当の株式やETF(配当を受け取りたい人に)

退職金の運用では、大きく減らさないことを優先します。

現役の時とくらべて、値下がりから戻るのを待つ時間が短いからです。

商品は多くても2本か3本にしぼります。

世界の株式に広く投資する投資信託

長く持つお金には、世界中の株式に分けて投資する投資信託が向いています。

1本で数千社に分けて投資できます。

代表的な2本の違いは、オルカンとS&P500をくらべた記事にまとめました。

値動きをおさえたい人はバランス型

値下がりが不安な人は、債券も入ったバランス型を選びます。

株式だけの商品より、値動きが小さくなります。

そのかわり、長い目で見た増え方はゆるやかです。

配当を受け取りたい人は高配当の株式やETF

成長投資枠では、株式やETFも買えます。

配当を証券口座で受け取る方式にしておくと、配当に税金がかかりません。

1つの会社に片寄らないよう、数を分けて持ってください。

商品をしぼれば、わたくしでも管理できそうですわ。

投資信託は100円から

NISA以外の置き場所と比べる|預金・国債・iDeCo

退職金の置き場所は使う時期で分ける。日々使うお金(預金)、5年以内に使うお金(預金・個人向け国債)、10年以上使わないお金(NISA)
置き場所良い点(○)と弱い点(×)
NISA○利益が非課税・いつでも売れる
×元本を下回ることがある
預金○元本が減らない
×物価が上がると価値が下がる
個人向け
国債
○最低0.05%の金利がつく
×1年たつまで換金できない
iDeCo○掛金が所得控除になる
×まとめて入れられない

※個人向け国債は財務省、iDeCoはiDeCo公式サイトより(2026年10月10日)。

まとまった退職金を入れられるのは、NISA・預金・個人向け国債です。

iDeCoは毎月の掛金に上限があり、退職金をまとめて入れることはできません。

使う時期が近いお金は預金と国債、10年以上先のお金はNISAに分けます。

iDeCoの上限と受け取る時の税金は、NISAとiDeCoはどっち?の記事で説明しています。

個人向け国債は1万円から買えて元本が減らない

個人向け国債の変動10年は、1万円から買えます。

金利は半年ごとに変わり、下がっても年0.05%はつく決まりです。

買って1年たてば、いつでも換金できます。

保険や外貨の商品は手数料と為替を確かめる

窓口では、外貨建ての保険をすすめられることがあります。

外貨の商品は、円に戻す時の為替で受け取る金額が変わります。

しくみと手数料が分からない商品は、その場で決めないでください。

迷ったら相談先を2つ以上にする

退職金の相談は、銀行・証券会社・FPでできます。

売る側の窓口は、自分の会社の商品をすすめるのがふつうです。

1つの窓口だけで決めず、2つ以上で同じ質問をして比べてください。

自分で選べるNISAなら、すすめられるまま買う心配がありませんわ。

自分で選べる

退職金の運用でよくある失敗4つ

退職金のよくある失敗4つ。全額を投資に回す(使うお金は預金に分ける)、値動きの大きい商品だけ(分散された投資信託を中心に)、すすめられた商品をそのまま買う(手数料を確かめる)、下がった時にあわてて売る(数年分の生活費は預金に)

退職金の失敗は、急いで決めることから起きます。

次の4つを先に知っておけば、防げます。

全額を投資に回してしまう

退職金の全額を投資に回すと、生活費が足りなくなることがあります。

値下がりしている時に売ると、損が決まります。

使う予定のあるお金は、先に預金へ分けてください。

値動きの大きい商品だけを買う

短い期間で増やそうとして、1つの国や業種だけに入れる人がいます。

大きく増える年もありますが、半分になる年もあります。

広く分散された投資信託を中心にします。

すすめられた商品をそのまま買う

退職金が入ると、金融機関から商品の案内が来ることがあります。

すすめられた商品は、手数料を自分で確かめてから決めます。

分からない商品は、買わないのが安全です。

下がった時にあわてて売る

値下がりした時に全部を売ると、戻った時の利益を受け取れません。

数年分の生活費を預金に置いておけば、売らずに待てます。

始める前に、下がった時にどうするかを決めておきます。

値下がりした時にいくら減るかを先に知っておく

入れた金額2割下がる3割下がる
600万円480万円420万円
1,200万円960万円840万円
1,800万円1,440万円1,260万円

始める前に、値下がりした時の金額を見ておきます。

1,200万円が3割下がると、840万円になります。

この金額を見ても生活に困らないかどうかが、入れる金額を決める目安です。

下がっても困らない金額にする

入れる金額は、3割下がっても生活が変わらない範囲にします。

不安な人は、金額を半分にして始めます。

慣れてから増やしても、遅くありません。

株式の割合を年齢に合わせて下げる

年齢が上がったら、株式の割合を少しずつ下げます。

バランス型の投資信託や預金の割合を増やします。

70代からは、使う分を数年分まとめて現金にしておくと安心です。

不安な人は、金額を半分にして始めてください。口座は先に作っておけます。

少ない金額から開始

安定・バランス・成長|退職金の3つの配分の例

株式が3割下がった時の全体の値下がり。株式30%(1,000万円なら90万円)9%、株式50%(1,000万円なら150万円)15%、株式70%(1,000万円なら210万円)21%
型株式3割下がると
安定30%全体で9%の下げ
バランス50%全体で15%の下げ
成長70%全体で21%の下げ

※株式だけが3割下がり、残りは変わらないと仮定して自分で計算。

値下がりの大きさは、株式の割合で決まります。

株式を30%にした安定型なら、株式が3割下がっても全体では9%の下げです。

1,000万円なら、安定型は90万円、成長型は210万円の値下がりになります。

取り崩しが近い人ほど安定型に寄せる

60代で5年以内に使い始める人は、安定型かバランス型が合います。

値下がりした年に取り崩すと、回復を待てないためです。

使い始めるまで10年以上ある分だけ、成長型に回します。

1本で分散できるバランス型の投資信託もある

自分で割合を決めにくい人は、バランス型の投資信託が使えます。

株式と債券が1本の中で分けられています。

NISAのつみたて投資枠でも、バランス型の投資信託を選べます。

下がる金額が先に分かれば、こわくないね!

少ない金額から開始

住宅ローンが残っている人は完済とNISAのどっち?

100万円の使い方10年後に増える分
繰上返済
(金利0.5%)
約5万円
繰上返済
(金利1%)
約10万円
繰上返済
(金利2%)
約22万円
NISA
(年3%の仮定)
約34万円

※複利で計算した目安。繰上返済は減る利息の分。

退職金で住宅ローンを返すか、NISAに入れるかで迷う人がいます。

金利1%のローンに100万円を返すと、10年で減る利息は約10万円が目安です。

同じ100万円を年3%で運用できたと仮定すると、増える分は約34万円です。

退職後の返済が重い人は完済を優先する

退職後は、毎月の収入が減ります。

年金から返すのが苦しい人は、完済して毎月の支払いをなくします。

繰上返済は、確実に利息が減る方法です。

金利が低く残りが少ない人はNISAに回す

金利が1%前後で残りが少ない人は、返済を続けながらNISAに回す方法もあります。

ただしNISAは、値下がりする年があります。

迷う人は、半分ずつに分けてください。

退職金が入る前の50代にしておく準備3つ

退職金が入る前の準備3つ。先に口座を作っておく、少ない金額で積立に慣れる、退職金の分け方を決める

退職金を受け取ってからあわてて決めると、失敗しやすくなります。

50代のうちに、次の3つを済ませておきます。

先に口座を作っておく

NISAの口座は、退職の前に作っておきます。

口座があれば、退職金が入った年の枠をすぐに使えます。

口座開設は無料で、作っただけでは費用はかかりません。

少ない金額で積立に慣れておく

退職金を入れる前に、月1万円などの少ない金額で積み立てます。

値動きを自分のお金で体験しておくと、大きな金額を入れた時に落ち着いていられます。

50代から始める時の金額は、50代からのNISAの始め方にまとめました。

退職金の分け方を決めておく

退職金の見込みが分かったら、3つの分け方を先に決めます。

会社の人事や就業規則で、金額と受け取り方を確かめます。

一時金と年金のどちらで受け取るかも、この時に考えます。

退職してからじゃなくて、今のうちに口座を作っとけばいいんだ!

退職前に口座開設

退職金のNISAはSBI証券で始める|口座開設の流れ

項目SBI証券
口座開設無料
積立の金額100円から
積立の頻度毎月・毎週・毎日
クレカ積立月10万円まで

NISAの口座は、1人1つしか作れません。

SBI証券は口座開設が無料で、投資信託は100円から買えます。

スマホとマイナンバーカードがあれば、店に行かずに申し込めます。

口座開設は3ステップ

口座開設の3ステップ。メールアドレスを登録、本人確認の書類を送る(スマホで撮る)、総合口座とNISA口座を申し込む

申し込みは、公式サイトから進めます。

総合口座とNISA口座は、同時に申し込めます。

ほかの金融機関でNISAを使っている人は、金融機関を変える手続きが必要です。

成長投資枠で投資信託をまとめて買う

口座ができたら、銀行の口座から証券口座へお金を移します。

買いたい投資信託を選び、NISAの成長投資枠を指定して金額を入れます。

毎月に分けたい人は、積立の設定を選びます。

口座開設は無料です。退職金が入る前でも、先に作っておけます。

口座開設は無料

クレカ積立ならポイントも貯まる

クレカ積立は本人会員カードで使え家族カードでは使えないこと、100円から月10万円までであることを示した図解

SBI証券は、三井住友カードで投資信託を積み立てられます。

積立の金額は、月10万円までです。

使えるのは口座と同じ名義のカードなので、夫婦で使う時はそれぞれのカードを用意します。

積立でポイントまで貯まるなんて、うれしいですわ。

積立でポイント

この記事の計算と調べ方

内容出どころ
NISAの枠と
決まり
金融庁の
公式ページ
退職金の平均厚生労働省の調査
(令和5年)
退職所得控除国税庁
No.1420
金額の計算年3%の仮定で
自分で計算

※公式ページは2026年10月10日に確認しました。

制度の決まりと統計は、金融庁・厚生労働省・国税庁の公式ページで確かめました。

運用の金額は、年3%で増えると仮定して計算しています。

年3%は将来を約束する数字ではない

年3%は、計算のための数字です。

実際の成績は、買う商品と時期で変わります。

投資の判断は、自分の責任でしてください。

退職金とNISAでよくある質問

退職金はNISAで運用できますか?
できます。NISAは日本に住む18歳以上なら年齢の上限なく使えます。生涯で1,800万円まで、買った商品の利益に税金がかかりません。
退職金をNISAに一括で入れられますか?
全額を一度には入れられません。NISAに入れられるのは1年に360万円までで、1,800万円を入れ終わるまで最短で5年かかります。
退職金は全額をNISAに入れてもいいですか?
全額は入れないでください。生活費の半年から1年分と、5年以内に使うお金は預金に残します。10年以上使わないお金をNISAで運用します。
退職金はつみたて投資枠でも運用できますか?
できます。つみたて投資枠は1年に120万円、毎月10万円まで積み立てられます。成長投資枠の年240万円と合わせると、1年に360万円まで入れられます。
NISAは退職金の代わりになりますか?
退職金が少ない人が、自分で老後のお金を作る方法として使えます。月3万円を25年積み立てると、年3%の仮定で約1,338万円です。将来の成績を約束する数字ではありません。
NISAに入れると退職金の税金は安くなりますか?
なりません。NISAは運用で出た利益が非課税になる制度です。退職金そのものの税金は、退職所得控除を使って受け取る時に計算します。
退職金はどこに預けるのがいいですか?
使う時期で分けます。近いうちに使うお金は預金、10年以上使わないお金はNISAが向いています。どちらか1つにしぼる必要はありません。
退職したらNISAの積立はどうなりますか?
退職しても、NISAの口座はそのまま使えます。積立を続けることも、金額を下げることも、止めて持ちつづけることもできます。
60歳からNISAを始めても遅くないですか?
遅くありません。NISAは期限なしで持てるので、60歳から始めても80代まで非課税で運用できます。使う分だけ少しずつ売れます。
退職金で買うNISAの商品は何がいいですか?
世界の株式に広く投資する投資信託か、債券も入ったバランス型が中心です。大きく減らさないことを優先し、商品は2本か3本にしぼります。
夫婦で退職金をNISAに入れられますか?
夫婦それぞれの口座を使えば、1年に合計720万円まで入れられます。相手の口座にお金を移す時は、年110万円をこえると贈与税がかかります。
NISAで運用している退職金は、いつでも引き出せますか?
引き出せます。NISAの商品はいつでも売れて、利益に税金はかかりません。売った分の枠は、買った時の金額の分だけ翌年に戻ります。
退職金の運用で元本割れすることはありますか?
あります。投資信託や株式は値下がりして、入れたお金を下回ることがあります。3割下がっても生活が変わらない金額で始めてください。

まとめ|退職金は使う時期で分けてNISAへ

退職金とNISAのまとめ。1,800万円まで非課税で運用できる、1年に360万円ずつ数年に分けて入れる、退職金は使う時期で3つに分ける、SBI証券で口座開設・三井住友カードで積立

退職金は、1,800万円までNISAで非課税のまま運用できます。

1年に入れられるのは360万円までなので、数年に分けて入れます。

近いうちに使うお金は預金に残し、10年以上使わないお金から始めてください。

口座開設は無料です。退職金が入る前に口座を作り、分け方を決めておいてください。

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